Minggu, 02 Juni 2019

独社民党党首が辞任へ メルケル政権に打撃(写真=ロイター) - 日本経済新聞

【ベルリン=石川潤】メルケル独首相の大連立政権を支える国政第2党、ドイツ社会民主党(SPD)のナーレス党首が2日、党首を辞任する考えを示した。独メディアが一斉に報じた。SPDは欧州議会選で歴史的な大敗を喫し、ナーレス氏の責任論が高まっていた。大連立を維持する立場を保ってきた同氏の辞任はメルケル政権にとって打撃だ。

辞任を表明した独社民党のナーレス党首=ロイター

ナーレス氏は同日朝「職務の執行に必要な支持がもはや得られない」との考えを示した。SPDは5月26日投開票の欧州議会選で過去最低の15.8%の得票にとどまり、緑の党に抜かれて第3党に転落していた。SPDの牙城とされるブレーメン州でも、同日投開票の州議会選で戦後70年以上維持してきた第1党の座を失い、ナーレス氏への批判が強まっていた。

SPDは2017年の連邦議会選挙で大敗した後、ナーレス氏を新党首に据えて党勢の回復を目指してきたが、退潮に歯止めがかかっていない。1日公表の世論調査でもSPDの支持率が一段と低下しており、党首辞任を決断する決め手になった可能性がある。

ナーレス氏は週明けの党の会議で辞任を正式に表明する見通しだ。SPD内では大連立政権に参加していることが党の存在感を埋没させ、支持率の低下につながっているとの見方がある。その後の新党首の選任の過程では、大連立政権にとどまるかどうかが争点になるとみられる。

メルケル氏のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は17年の連邦議会選挙後、自由民主党、緑の党との連立交渉に失敗し、最終的にSPDと大連立政権の樹立で合意した経緯がある。仮にSPDとの連立が解消した場合、新たな連立パートナー探しは難航が必至だ。その場合はメルケル政権の崩壊や議会の解散・総選挙につながる可能性がある。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45590450S9A600C1FF1000/

2019-06-02 09:19:00Z
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