6月20日、イランがホルムズ海峡上空でアメリカ軍の大型無人機を撃墜しました。イランは領空侵犯されたと主張、アメリカは領空侵犯は無く国際水域の上空を飛行中だったとしています。撃墜されたのはアメリカ海軍の大型無人機「MQ-4Cトライトン」で、RQ-4グローバルホークの海洋監視型です。イラン側が撃墜に使用したのはイスラム革命防衛隊の地対空ミサイルシステム「ホルダード月3日目」です。
撃墜場所についてアメリカとイランの言い分が食い違っていますが、アメリカの主張通り領空侵犯が無かった場合はイランによる一方的な攻撃となり大変な問題になります。イラン側の主張通り領空侵犯への対処であるなら正当性がありますが、しかしMQ-4Cトライトンはその運用方法から敵国を領空侵犯して情報を持ち帰るタイプの偵察機ではありません。ステルス性能も無く速力も遅く、大型で滞空性能の高さを生かして広域を長時間に亘って監視する目的の無人機です。海洋監視型なので観測するのは海上の船舶であり、国際水域と友好国の上空からでもイラン領海を含めてペルシャ湾とオマーン湾は丸見えになるので、わざわざ領空侵犯する理由がありません。
もし領空侵犯して内陸奥深くの情報を持ち帰る気ならステルス性能のあるRQ-170センチネル無人機を使うでしょう。わざと領空侵犯して撃墜されることを目的とした挑発飛行なら比較的安いMQ-9リーパー無人機を使うのが自然です。しかしMQ-4Cトライトンは無人機としては世界最大級の大きさで、値段も高く使い捨てを覚悟した運用は考え難い機材です。
https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20190620-00130924/
2019-06-20 12:19:00Z
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