韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領はG20首脳会議への出席のため27日、訪日する。文氏の訪日は就任後2回目で、昨年5月の日中韓3カ国首脳会談以来。
訪日を控え文氏は26日までに、各国通信社の書面インタビューに応じた。いわゆる徴用工訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた問題をめぐり、日韓の企業による自発的な拠出金で原告に「慰謝料」を支給するという韓国政府の提案を、文氏は「現実的な解決策だ」とし、拒否した日本政府に受け入れを求めた。
また「被害者の苦痛が進行中という事実を受け入れねばならない」とし、苦痛をどう癒やすかに日韓が知恵を集めるべきだと指摘。「韓日関係発展には歴史問題を国内政治に利用してはならない」と強調した。
G20では日韓首脳会談は行われないが、文氏は「私はいつでも対話の扉を開いている。G20の機会を活用できるかは日本にかかっている」と答えてもいる。
判決から約8カ月で韓国政府は対応策を提示したものの、内容は日本への問題丸投げに等しい。しかも、文氏自身が、国際法違反を是正せず解決策になり得ないとした日本の主張を全く無視している。
G20に臨む文氏は、日韓関係の一層の悪化が予想されつつもそれどころではないようだ。歴史問題で日本に譲歩しない文氏だが、インタビューでは、朝鮮半島の平和構築の過程で日朝関係の正常化が必要だとし「北朝鮮と条件のない対話を進めるという日本政府を支持し、朝日首脳会談の実現に協力する」と断言している。
G20で文氏は中露各首脳と会談し、29日に帰国し、同日訪韓するトランプ米大統領と30日に会談する。一連の会談で北朝鮮問題が議題となるのは確実だ。
中国の習近平国家主席は20~21日に訪朝し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談。中朝蜜月を目の当たりに韓国では「外交的孤立」への懸念がくすぶる。米朝の“仲介役”にこだわる文氏としては、G20を機に韓国の存在感を国際的にアピールしたいところだ。(名村隆寛)
https://www.sankei.com/world/news/190626/wor1906260028-n1.html
2019-06-26 09:24:00Z
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