数々の疑惑の渦中にいながら、刑事責任が問われることはなかったトランプ前米大統領。そのトランプ氏に対し、大統領経験者として前代未聞の「起訴」が迫っているとの観測が強まり、本人も「逮捕される」とSNSに投稿した。仮に起訴された場合には、どのように手続きが進むのか。
当面の焦点となっているのは、トランプ氏と不倫関係にあったとされる元ポルノ女優に支払われた13万ドル(約1700万円)の「口止め料」をめぐる問題だ。米ニューヨーク州のマンハッタン地区検察官が、何らかの形でニューヨーク州法に違反していたかどうか、捜査してきたとされる。
起訴するか否かを判断するのは、23人の一般市民で構成する大陪審だ。地区検察官が示した証拠を元に、過半数の12人が「起訴すべきだ」と判断する必要がある。審理は非公開で、具体的にどんな議論が進められてきたかはわからない。
日本のように、裁判所が発付した逮捕令状に基づいて容疑者の身柄を拘束し、取り調べるわけではない。むしろ、日本でいえば「在宅起訴」に至る捜査に近い。捜査の対象者は大陪審の前で意見を述べる機会を与えられるが、応じることは珍しい。弁護人によると、トランプ氏も打診されたが、断ったという。
トランプ氏「口止め料」疑惑、審理は大詰めか
大陪審は既に多くの証人から…
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2023-03-23 07:40:41Z
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