【ジュネーブ=森井雄一】ロシアによるウクライナ侵略で、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は24日、双方が拘束した戦争捕虜を処刑したと指摘する報告書を公表した。ロシア側は15人を、ウクライナ側は25人をそれぞれ拘束後に処刑したという。報告書は両国に深い懸念を示した上で、捕虜を適切に処遇し、全ての違反行為を処罰するよう求めた。
国連の人権監視団が、432人の捕虜への聞き取りや50か所の現場視察などで得た情報をまとめた。ウクライナ側が拘束した捕虜に「完全で機密性の保たれた接触ができた」と当局の協力を評価する一方、露側からは協力が得られなかったとしている。
監視団は露側の状況について、露側から解放された捕虜203人に聞き取りを行った。このうち92%は拘束中に拷問や虐待などを受けたと証言した。
主な拷問の手口は、ハンマーや棒による殴打や電気ショック、袋で窒息させる行為、負傷部位の踏みつけ、低温状態への放置、犬を使った攻撃などだった。同じ施設に収容された親族を殺すと脅した拷問もあった。
ウクライナ人捕虜を前線に投入し、ウクライナへの攻撃に従事させたケースもあり、報告書は戦争犯罪の可能性があると指摘した。
劣悪な収容状態も明らかにされた。カビに覆われた部屋に閉じ込められたり、洗っていない食器で食事を取らされたりしたほか、ネズミが食器に触れているのを目撃したとの報告もある。医薬品や医療処置が提供されず、病気や負傷が原因で4人の捕虜が死亡したことも記録されている。
一方、監視団はウクライナ側に拘束された捕虜229人に面会した。このうち49%が拷問や虐待などを受けたと訴えている。尋問中に捕虜の脚を撃った事例などがあったという。
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2023-03-25 11:53:00Z
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