ウクライナ軍は、アメリカ政府が供与を発表した殺傷能力が高いクラスター爆弾について、すでに受け取ったと現地の司令官が明らかにし、支配地域で防御を固めるロシア側に対して戦況を有利に進めることができるとしています。
ウクライナでは、ロシア軍の無人機やミサイルによる攻撃が連日行われていて、13日には、イラン製の無人機や巡航ミサイル「カリブル」などでロシア軍が攻撃を仕掛けてきたと、ウクライナ軍の参謀本部が発表しました。
これに対し、ウクライナ側は東部ドネツク州のバフムト方面や南部ザポリージャ州の主要都市メリトポリ、それにアゾフ海に面した港湾都市ベルジャンシクに向かう方面で、反転攻勢を続けています。
こうした中、アメリカのCNNテレビは13日ウクライナ南部で指揮をとるタルナウシキー司令官が、アメリカが供与を発表した殺傷能力が高いクラスター爆弾について、すでにウクライナ軍が受け取ったことを明らかにしたと伝えました。
司令官はCNNに対し「受け取ったばかりでまだ使っていないが、劇的に変えることができる。この爆弾を手に入れたら、われわれが有利になると敵も理解しているので敵はこの爆弾が使用できる地形を放棄するだろう」と述べ、支配地域で防御を固めるロシア側に対し、戦況を有利に進めることができるとしています。
一方、アメリカがクラスター爆弾の供与を発表したことについて、ロシアのショイグ国防相は今月11日に「ロシア軍はこれに応じて同様の兵器を使うことを余儀なくされるだろう。ロシアのクラスター爆弾はアメリカよりもはるかに効率的で多様だ」と述べ、アメリカやウクライナをけん制しました。
また、NATO=北大西洋条約機構の加盟国の中には、クラスター爆弾の使用などを禁止する国際条約を批准している国も多いなかでこの爆弾の使用や供与に反対する立場も表明され、温度差も出ています。
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2023-07-14 01:58:01Z
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