西アフリカのニジェールの兵士らが26日、クーデターを起こしたと国営テレビで宣言した。モハメド・バズム大統領は同日、大統領警護隊に拘束された。
アマドゥ・アブドラマン大佐は、軍服姿の兵士9人を後方に従え、テレビで演説。憲法を無効にし、すべての機関の機能を停止し、国境を閉鎖したと述べ、こう続けた。
「私たち国防軍と治安部隊は(中略)これまでの政権を終わらせると決定した」
「治安情勢が悪化し続け、経済的・社会的統治が劣悪になっているためだ」
また、各省庁ではトップが日常業務に当たると述べた。
大佐はさらに、「すべての国外パートナーに干渉しないよう要請する」、「状況が落ち着くまで、陸と空の国境は閉鎖する」とした。その上で、夜10時から翌朝5時まで夜間外出禁止令を発令すると話した。
大佐はまた、兵士らは国土安全国民評議会(CLSP)のために行動していると述べた。
アメリカと国連が大統領支持を表明
アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、拘束されたバズム氏への電話で、同氏に対する「揺るぎない支持」を伝えた。クーデターが宣言された後には、バズム氏の解放を求めるとともに、「これは明らかに武力による権力掌握と憲法破壊の試みだ」と、ニュージーランドで開かれた記者会見で述べた。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長も、バズム氏と話をしたとし、同氏への全面的な支持を申し出たと述べた。
バズム氏は、西アフリカにおけるイスラム武装勢力との戦いで、西側にとっての重要な協力者となっている。
ニジェールの隣国のマリとブルキナファソでは近年、ジハード(イスラム教聖戦)主義者の反乱を端緒にクーデターが起きている。
両国では、新たな軍事指導者たちが旧宗主国のフランスと対立している。ニジェールもかつてはフランスの植民地だった。
西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)も、「武力による権力掌握の試みを最大限非難する」と表明した。
首都で抗議行動
首都ニアメーではこの日、バズム氏の支持者らが街に繰り出した。BBのC記者は、大統領に忠実な重武装部隊が、国営放送局の周囲に駐留しているのを目撃した。
抗議行動を解散させようと、クーデターに関わった兵士らによる発砲があったが、首都はほぼ平和だった。
ニジェールは、イスラム主義者らによる反乱に2カ所で手を焼いている。2015年にマリから押し寄せた勢力がいる南西部と、ナイジェリア北東部を拠点とするジハード主義者らが関わっている南東部だ。
また、武装勢力アルカイダとイスラム国(IS)に関係する武装集団の動きも活発だ。
2021年に選挙で民主的に選ばれたバズム大統領は、フランスなど西側諸国と密接な関係にある。
ニジェールでは1960年のフランスからの独立以来、クーデターが4度起きている。クーデター未遂も数多く発生している。
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2023-07-27 02:03:56Z
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