ロシアのプーチン政権は、ウクライナへの軍事侵攻をめぐり欧米との対立を深める中、アフリカ各国との関係をいっそう深め、取り込みを図ろうとしています。
冷戦時代には、かつてのソビエトがアフリカでヨーロッパ諸国の植民地支配からの独立闘争を支援するなど影響力を持っていましたが、ソビエト崩壊とともに関係はいったん弱まりました。
2000年に「大国ロシアの復活」を掲げて就任したプーチン大統領のもと、ロシアは再びアフリカで、政治的な影響力の拡大や巨大市場の獲得に乗り出すようになります。
特にロシアは2014年にウクライナ南部のクリミアを一方的に併合し、欧米諸国との対立が深まると、国際的な孤立を避けようと、アフリカとの関係強化の動きを加速させていきます。
2019年には、プーチン政権ははじめてアフリカ各国の代表をロシアに招いて国際会議を開催し、幅広い分野での関係拡大をアピールしました。
ロシアはアフリカ各国との関係において、特に軍事面での協力を通じて影響力を強めてきました。
これまでに30か国以上と軍事協力協定を結んでいるほか、武器の輸出や兵士の軍事訓練などを進めてきました。
また中央アフリカやマリなど政情不安が続く国などでは、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が戦闘員を派遣する一方で、鉱物資源の権益を拡大するなど、プーチン政権の利益と密接に結びつきながら暗躍していると指摘されています。
こうしたロシアのアフリカとの関係は、国際政治の場にも反映されています。
去年3月、国連総会でのウクライナに侵攻したロシアを非難する決議案の採決で、アフリカ54か国のうちエリトリアが反対したほか、棄権票を投じた国とそもそも投票しなかった国が25か国にのぼり、ロシアへの配慮だと受け止められています。
さらにロシアは、ウクライナ侵攻後、世界的に小麦の価格が高騰するなど食料危機への懸念が高まるなかで自国産の農産物などの供給を新たな手段としてアフリカとの関係をいっそう深めようとしています。
ロシアは今月、ウクライナ産の農産物の輸出をめぐるロシアとウクライナの合意の履行を停止しました。
ロシア側は、ウクライナ産の農産物は多くがヨーロッパなどに輸出される一方、アフリカのエチオピアやスーダンなど最貧国への供給は3%も満たないと主張し、ウクライナや欧米側を非難してきました。
その一方で、アフリカなどの国々にはロシア産の農産物を無償で提供する考えを示しています。
プーチン大統領は、今回のアフリカ各国との首脳会議を前に発表した論文の中で「ロシアはことし記録的な収穫が見込まれ、ウクライナ産の穀物を代替できることを保証したい」とも強調し、アフリカ諸国に寄り添う姿勢をみせて、取り込みを図ろうとしています。
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2023-07-27 09:13:27Z
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