バイデン米大統領は26日、新型コロナウイルスの起源に関し追加の調査を行い、90日以内に報告するよう情報当局に指示したと発表した。また、各国と連携し、透明性が確保された証拠に基づく国際調査に協力するよう中国に圧力をかけていく考えも示した。
バイデン氏の声明によると、バイデン氏は今年3月、サリバン大統領補佐官（国家安全保障問題担当）を通じ、情報当局に新型コロナの起源に関する情報を分析するよう指示。5月になり「二つの可能性に収れんされているが、明確な結論に達していない」との報告を受けた。動物から人間に広がった▽中国の研究機関から流出した――のどちらの可能性が高いかについて、情報機関ごとの見解は一致しなかったという。
追加調査は、いずれの可能性が高いか改めて分析するよう求めたものだ。
新型コロナの起源に関しては、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが23日、中国科学院武漢ウイルス研究所の研究者3人が2019年11月に体調を崩し病院で治療を受けたと報じた。トランプ前政権は、武漢の研究所起源説を有力視していた。
一方、世界保健機関（WHO）は3月、ウイルスを保有していた動物から中間宿主の動物を介し人間に感染した可能性が有力とする報告書を公表。中国の研究所からの流出の可能性は「極めて低い」と結論づけた。【ワシントン鈴木一生】
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2021-05-26 21:57:42Z
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