トランプ米大統領は19日放送の保守系FOXニュースのインタビューで、新型コロナウイルスについて「ある時点で消える。最後に正しいのは私だ」と述べた。これまでも根拠を示さず「奇跡のように消える」などと繰り返しており、改めて新型コロナの脅威を軽視するような姿勢を示した。

11月の大統領選に向け経済の回復を優先させたい思惑が強く、秋の新年度から学校を再開することも各州に求め「若者は学校に行かなければならない。学校を開けなければ予算を付けない」と迫った。

米メディアによると、米国では新規感染者が16、17両日とも7万人を超え、死者数も1日当たり千人近くに上っており、感染拡大が続いている。それでもトランプ氏はインタビューで「検査数が多いからだ。検査が半分なら数字は随分下がる」と強調した。

感染者数に対する死者数の割合に関しても「世界で一番低い」と主張したが、ジョンズ・ホプキンズ大によると、米国の割合は約3・8%でブラジルと並び、インドやロシアを上回っている。

FOXニュースが12~15日に実施した世論調査によると、米国が直面する最重要課題として新型コロナを挙げた人が最多の29%で、15%の経済を上回った。新型コロナ対応でトランプ氏を信頼すると答えたのが34%だったのに対し、民主党のバイデン前副大統領は51%だった。(共同)