打ち上げに成功した中国の火星探査機「天問1号」(23日、中国・海南省)=ロイター
【北京=多部田俊輔】中国国営の新華社によると、中国当局は火星探査機の打ち上げに成功した。米国だけが成功した火星での軟着陸と探査を実現することで「宇宙強国」をアピールする。米国も近く火星探査機を打ち上げる予定で、宇宙分野でも米中の覇権争いが激しくなりそうだ。
中国の火星探査機「天問1号」は23日午後0時41分(日本時間同1時41分)、大型ロケット「長征5号」に搭載されて海南省の文昌宇宙発射場から打ち上げられ、予定軌道への投入に成功した。
火星の周辺に到達するには約7カ月かかる見通しで、火星の周りの軌道に入り、着陸機を分離して表面に軟着陸する計画。火星は地球外生命体の痕跡が見つかる可能性がある惑星で、火星表面なども探査する。
火星への探査機の軟着陸と表面の探査は米国しか成功していない。ロシアは旧ソ連時代、火星探査で米国に先行したが失敗が続き、本格的な探査はできなかった。16年には欧州宇宙機関(ESA)の探査機も着陸に失敗しており、中国が成功できるかに注目が集まる。
火星探査を巡っては、アラブ首長国連邦(UAE)が20日に火星探査機を打ち上げたばかり。米国も近く火星探査機を打ち上げる予定で、岩石のサンプルなどを地球に持ち帰る計画だ。米中対立が激化するなかで、宇宙空間にも覇権争いが広がるのは確実だ。
火星探査機が探査を始める21年は中国共産党結党から100年を迎える節目の年。習近平(シー・ジンピン)指導部は米国に対抗できる「宇宙強国」をめざしており、火星探査の成功で国威発揚も狙う。
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2020-07-23 06:28:10Z
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