中国の建国70年を祝う国慶節の1日、香港では中国と香港の両政府に対する大規模な抗議デモが10カ所以上で行われ、デモ隊と警察が激しく衝突した。香港メディアは、警察がデモ隊に向けて実弾を発砲し、高校2年の男子1人が胸を撃たれて重体だと伝えた。香港政府は事実関係を確認していないが、事実なら、一連の抗議デモで参加者が実弾で撃たれたのは初めてとみられる。
警察は8月以降、威嚇射撃で実弾を使うケースが続いていたが、デモ隊が負傷した例は確認されていない。警察が実弾を発砲したとする動画を大学の学生会が公開。ネット上で広く出回っており、警察に対するデモ隊や市民の怒りが一気に増幅する可能性がある。
男子高校生が撃たれたのは、九竜半島・荃湾(ツェンワン)の路上。動画によると、複数の警察官とデモ隊が乱闘になった後、警察官が至近距離から発砲。撃たれた男子高校生はそのまま後ろ向きに倒れ、道路に横たわった。警察官の呼びかけにも反応しなかった。
香港政府によると、1日夕方時点で、衝突に伴って31人が負傷し、うち2人が重体だという。香港政府はこのうちの1人が実弾で撃たれた男子高校生かどうかは明らかにしていない。
香港各地ではこの日、道路を占拠したデモ隊に向けて、警察は大量の催涙弾を使って強制排除を進めた。デモ隊は火炎瓶を投げつけるなどして応戦。九竜半島にある中国軍の施設の前でデモ隊が物を燃やしたほか、中国政府を支持する立法会(議会)議員の事務所は火をつけられ、室内が炎上した。中国の国旗も相次いで燃やされるなど、この日の衝突は6月に抗議デモが拡大して以降、最大級の激しさとなった。(香港=益満雄一郎、宮嶋加菜子)
https://www.asahi.com/articles/ASMB16FR4MB1UHBI04L.html
2019-10-01 12:06:00Z
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