[ベルリン/キーウ 11日 ロイター] - ロシアによる全面侵略が続くウクライナの復興を協議する「ウクライナ復興会議」が11日、ベルリンで始まり、ウクライナとその同盟国は国際企業に対し戦後復興への数十億ドルの資金拠出を呼びかけた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は復興会議で、ロシア軍が3月に空爆を強化して以降、ウクライナの発電能力は9GW失われたとした上で、今年1ギガワット(GW)、数年以内に4GWのガス火力発電所を建設する計画があると表明。「ロシアはエネルギーを武器と見なしている」と述べ、支援を呼びかけた。
今回の復興会議では数十億ユーロの支援合意を取り付けることを期待していると述べた。ウクライナでの軍事装備や兵器の生産、近代的なエネルギーシステムの建設などが含まれるとした。教育、住宅の再建、医療機器の供給にも資金の一部が充てられることを期待していると述べた。
ウクライナのシュミハリ首相は戦争で荒廃した経済を再建するためには、今後10年間で年間100億─300億ドルの投資が必要との見通しを示した。経済成長を押し上げるには物流の改善と海外市場へのアクセスが鍵になると語った。
<EUもウクライナ民間投資誘致を支援>
ゼレンスキー氏はドイツ議会でも演説を実施。欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、ショルツ首相とゼレンスキー氏と共に行った演説で、ウクライナへの民間投資誘致を支援するため銀行と14億ユーロ(15億ドル)の協定を結んだと発表。EUが独自の支援プログラムを通して今月末までにウクライナに19億ユーロを提供することも明らかにした。
ゼレンスキー氏の議会演説は、欧州議会選で躍進した右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」など2政党がボイコットした。
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2024-06-11 16:59:00Z
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