【ブリュッセル=酒井圭吾】北大西洋条約機構(NATO)は26日、最高意思決定機関の北大西洋理事会(NAC)をブリュッセルで開き、イェンス・ストルテンベルグ事務総長の後任に、オランダのマルク・ルッテ首相(57)を選出した。7月のNATO首脳会議で正式承認を受け、10月1日に就任する。
事務総長の交代は10年ぶり。理事会は大使級で行われ、全会一致で合意した。
ルッテ氏は2010年に首相に就任し、オランダで歴代最長の任期を務めている。対ロシア強硬派としてウクライナへの米戦闘機F16の供与計画など軍事支援の先頭に立ってきた。中国への警戒心も強く、ルッテ政権は米国と足並みをそろえ、中国への半導体輸出規制にも乗り出した。オランダ海軍のフリゲート艦を長崎に派遣するなど、インド太平洋の安定も重んじる。
事務総長は加盟国の調整役を担う。ルッテ氏はオランダ政界で「政敵が少ない」(オランダ記者)と評され、トランプ前米大統領とも比較的良好な関係を築いた。
オランダで新内閣の組閣が決まり次第、ルッテ氏は首相職を退く。
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2024-06-26 22:11:11Z
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