日本政府が、半導体製造に不可欠な3品目の輸出管理を強化する方針を発表したことを受け、文在寅(ムン・ジェイン)大統領率いる韓国政府が反発している。世界貿易機関(WTO)への提訴など対抗措置に出る構えなのだ。国際法を無視した、いわゆる「元徴用工」の異常判決や、常軌を逸した「天皇陛下(現上皇さま)への謝罪要求」など、「反日」暴挙を自国が次々と仕掛けてきたことを忘れているのか。韓国経済が受ける打撃は「中国の通信機器大手『華為技術(ファーウェイ)』制裁の10倍」と絶望する同国メディアもあるが、日本人の怒りは激しい。文政権が続く限り、「日韓関係の改善」は期待できそうにない。
「深刻な遺憾を表す。今後、国際法と国内法に基づき、(日本に対して)WTOへの提訴をはじめとする必要な対応措置を取る」
韓国の成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源相は1日、ソウル市内での会議で、こう明言した。
同国外務省の趙世暎(チョ・セヨン)第1次官は同日、長嶺安政駐韓日本大使を呼びつけて抗議し、今回の措置の撤回を求めた。
韓国側の狼狽(ろうばい)ぶりがよく分かる。
日本政府が「韓国への輸出管理体制の見直し」を発表したのは、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレーに使われる「フッ化ポリイミド」と、半導体の基板に塗る感光剤の「レジスト」、半導体の洗浄に使う「エッチングガス(高純度フッ化水素)」の3品目。
これまで、韓国を輸出手続きを簡略化する優遇措置を受けられる「ホワイト国」に認定していたが、除外した。4日から個別の出荷ごとに国の許可申請を求める。
韓国紙によると、韓国企業の在庫は1カ月分ほど。サムスン電子やSKハイニックス、LGエレクトロニクスなど韓国企業の依存度が高く、規制が今月中に始まれば8月にも生産に影響が出そうだという。
今回の措置について、安倍晋三首相は2日朝刊の読売新聞へのインタビューで、次のように強調した。
「国と国との信頼関係を見直したということだ。日本は、全ての措置はWTOのルールと整合的でなければならないとの考え方であり、今回の措置は自由貿易とは関係ない」
■室谷氏「他の優遇措置も廃止すべきだ」
韓国は昨年来、前述した「天皇陛下への謝罪要求」や、いわゆる「元徴用工」の異常判決、韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機へのレーダー照射事件など、次々と「反日」暴挙を繰り返しては放置し、国家間の信頼関係を崩壊させた。
日本政府はあくまで、韓国への「優遇措置を廃止」したのであり、WTOルールには反しないという主張だ。
日本の毅然(きぜん)とした姿勢を受けて、韓国メディアには「破滅的な損失」「非常事態」などと焦燥感も漂っている。
朝鮮日報(日本語版)は1日、「『華為技術の10倍』の衝撃、韓国政府は日本の報復に備えているのか」という社説で、「もし日本が3つのハイテク素材の輸出を遅延または中止すれば、韓国経済は破滅的な損失が避けられない。米中のはざまで揺れた『ファーウェイ(華為技術)制裁問題』で受ける10倍の打撃になる」と報じた。
ファーウェイは、米政府が同社との取引を禁止した影響について、「今後2年間で、売り上げが想定より300億ドル(約3兆3000億円)減少する」と分析している。その10倍となれば、損失は甚大だ。
中央日報(同)も2日、「いよいよ始まった日本の経済報復」という社説で、「韓国企業は非常事態に陥った。これら品目の供給のほとんどを日本に依存している状況で、代替輸入先を探すことが容易でないためだ。輸出の遅延ないし中断が現実化されれば、関連企業はもちろん、韓国経済全体が打撃を受けることになる」と記した。
大阪でのG20(20カ国・地域)首脳会合を終えて、日本政府はやっと、国際法を無視する「反日」韓国への対抗措置に乗り出した。今後、どうすべきか。
韓国事情に精通するジャーナリストの室谷克実氏は「韓国政府の常套(じょうとう)手段は、反日世論を引き起こして、日本側の譲歩を引き出すものだが、これに乗ってはならない。文政権に国際法を順守させ、元徴用工訴訟などで日本企業に実害が出ないようにするためにも、他の優遇措置を廃止すべきだ。韓国側は、日本の政治家ら有力者に手を回して、水面下で動いているが、決して引いてはならない」と話している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190703-00000004-ykf-int
2019-07-03 07:56:00Z
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