Senin, 20 Mei 2019

「イランは終わりだ!」バグダッドの米大使館付近へのロケット砲攻撃にトランプ激怒 - Newsweekjapan

<バグダッドの米大使館付近にロケット砲が撃ち込まれた事件で、トランプはイランに激昂した>

イラクの首都バグダッドにある米大使館付近にロケット砲が撃ち込まれた5月19日、一方が報じられた直後にドナルド・トランプ米大統領はツイートでイランに不吉な最後通牒を突き付けた。

「アメリカと戦う気なら、イランは正式に終わりだ」と、トランプはツイートした。「2度とアメリカを脅迫するな!」

ワシントン・ポスト紙の報道では、犯行声明はどこからも出ていないが、イラク政府当局者はイランが支援するシーア派民兵組織を疑っているという。

ロケットは、アメリカ大使館から約1.6キロの地点に着弾した。だが最近のイランとの緊張の高まりから、アメリカは数日前に大使館から多くのスタッフを避難させたところだった。「イラク国内でイランの支援を受けるシーア派民兵組織がロケット砲を配置している」という情報を得たからだ、と米政府は説明していた。

ロイター通信によれば、バグダッド警察はバグダッド東部で、ロケット発射装置を発見、周辺の一帯を封鎖した。

トランプ就任以来2年の間に、アメリカとイランの関係は大幅に悪化した。米政府はイランが制裁緩和を利用して武装集団や弾道ミサイル開発に資金を提供していると非難し、2018年にイランとの核合意から撤退した。

今年4月には、アメリカがイラン革命防衛隊をテロ組織に指定。今月は、米空母エイブラハム・リンカーンを中心とする空母打撃群と爆撃部隊をペルシャ湾に配備した。

小型船に巡航ミサイルも?

アメリカの情報機関はイランが小型船に弾道ミサイルをひそかに取り付けているとしているが、イランはこれを否定している。

イランがアメリカとの対決に戦争を準備中、という噂もある。だが、そうした情報の信憑性を疑問視する声もある。船にミサイルを取り付けているという情報は、イランと敵対するイスラエルがアメリカの高官に提供したものだという。

同様に米国家安全保障議(NSC)を統括するジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、長年にわたってイランの脅威を主張してきた好戦的なタカ派として知られる。

匿名で取材に応じたある米軍関係者は、イランが支援するイラク人民兵の脅威が高まっている、というNSCの警告には気を付たほうがいいと本誌に語った。これは、米軍が現地で実際に観察した状況とNSCの評価が一致していないということを意味している。

(翻訳:栗原紀子)

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