イエメン沖での親イラン武装組織フーシ派による攻撃を避けるため、100隻余りのコンテナ船が紅海ルートをアフリカ南端の喜望峰経由に変更しているが、コストの膨張や輸送の遅れが生じている。米国は世界経済を脅かすフーシ派の攻撃への対応策を検討している。
海運大手キューネ・アンド・ナーゲルによると、コンテナ船103隻が喜望峰経由の迂回ルートに変更した。また各社は海上貿易の12％が通常通過する紅海ルートが危険過ぎるとして、鉄道や空路の利用も検討し始めた。
米国がイエメンへの攻撃という選択肢も含め、立場の擦り合わせを進める中、荷主は混乱が数週間続くとみて備えている。紅海経由の輸送の保険料は高騰し、運賃に加え原油価格も上昇している。これは全てインフレを押し上げる要因になり得る。
ロンドン保険弁護士フォーラムの執行委員会メンバーであるトビー・バランス氏は「保険料の値上がりとアフリカ・ルートへの変更のどちらを選んでも商品価格に二次的影響を及ぼすだろう」と指摘した。
Container ships bound for western Europe are heading about the southern tip of Africa, avoiding the threat of attacks in the Red Sea. The detour adds 10-14 days to the journey.
米国は紅海を航行する商業船舶を護衛するため同盟国と新たな多国籍部隊を発足させると発表したが、その時期は不透明だ。事情に詳しい関係者によると、米国と同盟国はフーシ派に対する軍事攻撃の可能性を検討しているが、当面は外交によるアプローチの方が好ましいとみている。
サウジアラビアなど一部の国は軍事攻撃を行った場合、多数の弾道ミサイルを保有するフーシ派が一段と攻撃的になるのではないかと懸念している。
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原題：A Hundred Container Ships Reroute as US Weighs Red Sea Response（抜粋）
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2023-12-21 03:37:55Z
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