米アリゾナ州フェニックスにあるバー「ワンダリング・トータス」には、新型コロナウイルス感染拡大阻止のための外出制限措置が先月解除されると、多くの客が来店した。しかし、感染者が急増し始め同州が流行の新たな中心地になるにつれ、来客の動きは鈍っている。
感染が再び広がっているアリゾナやテキサス、フロリダなどの州ではワンダリング・トータスのような零細企業が需要の落ち込みを経験しており、客も一段と消極的になっているとの報告が店舗から相次いでいる。一部のレストランも営業再開後に再び休業を迫られた。アップルでさえ、ヒューストンなどで再開後に店舗閉鎖を余儀なくされた。
米アップル、テキサス州ヒューストンの7店舗閉鎖-コロナ感染急増で
新型コロナで消費を再び控える動きは今のところ事例での報告が大半だが、5月の米小売売上高が過去最大の増加率を示すなど活況を呈し始めたばかりの米経済にとって足かせとなる恐れがある。
早期に経済活動を再開した一部の州は現在、感染者が数千人規模で増えており、医療体制が逼迫(ひっぱく)する恐れがある。テキサス州のアボット知事(共和)は入院患者の増加が続けば、より厳格な措置が必要になると警告。トランプ大統領が23日訪問したアリゾナ州ではデュシー知事(共和)が先週、公共の場でのマスク着用について方針を転換し、自治体がそれを義務付けることを認めた。
感染が広がっているフロリダ州でも一部のビジネスで活動が急激に落ち込んでいる。オーランドで美容室を営むナディン・タープリーさんは先月の再開後、個人で1日に対応する顧客が多い時で20人に上ったが、その後5人前後に減った。「店内の客は自分1人だけという状態を顧客が望んでいる」と語った。
原題:
Americans Are Avoiding Stores Again in New Virus Hot Spots (1)(抜粋)
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2020-06-25 00:47:00Z
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