Senin, 22 April 2019

リュックの男ためらいなく スリランカ同時テロ現場ルポ 綿密に計画か - 毎日新聞 - 毎日新聞

爆発があった聖セバスチャン教会を調べる治安当局者=スリランカ西部ニゴンボで2019年4月22日、松井聡撮影

 【コロンボ松井聡】スリランカで起きた連続爆破テロ事件で、100人以上が死亡したとみられるのが西部ニゴンボの聖セバスチャン教会だ。50年前に建てられた教会を訪れると、屋根は骨組みを残して吹き飛び、今もステンドグラスの跡とみられるガラスが床に散乱していた。複数の生存者の証言からはテロの容疑者が周到に準備し、信者の厳かな日常が瞬時に暗転した様子が浮かび上がる。

 21日午前7時。キリスト教徒が住民の大半を占める集落にある教会の敷地内には、約1000人が集まっていた。この日はキリストの復活祭(イースター)で信者には特別な日。礼拝堂にも200人以上がいた。午前8時半ごろ、神父が説教をし、最後に教会の運営委員会のメンバーが感謝の言葉を述べようとした時だ。

 「礼拝堂の祭壇に向かって左側のドアのうち、真ん中のドアから20代くらいのリュックサックを背負った男が駆け足で入ってきた」

 男から20メートルほどの距離にいた運営委員会のメンバー、ラクシュマン・ペレラさん(55)は鮮明に覚えている。男は何のためらいもなく、決められていた場所に行くかのように一気に礼拝堂の中央まで行くと、突然足を止めた。人々はあっけにとられたように、静寂に包まれた。

 次の瞬間、聞いたこともないようなごう音がペレラさんの耳をつんざいた。「すべてが一瞬の出来事だった。男の動きを見ていると何度も練習していたに違いない」と語る。ペレラさんの近くにいたシラン・フォンセカさん(34)は爆発の激しさに気を失った。

 フォンセカさんがしばらくして目を覚ますと、多くの人が血を流して倒れていた。「本当に戦争が起こったかのようだった」と振り返る。姉と義理の弟を亡くしたピユマル・ペレラさん(27)は「一瞬ですべてを失った。何があっても絶対に許すことはできない」と怒りをむき出しにする。

 一方、コロンボの高級ホテルのシャングリラでも事態は同様だった。1回目の爆発は多くの人がレストランで朝食を取っている最中に起きた。そして、直後に少し離れた席で2回目の爆発が続いた。ホテルの広報担当、マヒカ・チャンドラセナさんは別の教会での礼拝を終えて、ホテルに出勤する途中だった。ホテルに近づくと煙が上がり、多くの人が走って逃げ出してきた。

 両方のテロに共通するのは、容疑者の立ち位置や席の場所など細かな行動まで綿密に決められているとうかがわせる点だ。内戦時代から取材を続ける地元ジャーナリストは「ここ10年では見たことがないほど綿密に計画されている。かなりテロに習熟した人物が背後にいると思わざるを得ない」と指摘する。

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https://mainichi.jp/articles/20190422/k00/00m/030/214000c

2019-04-22 13:25:00Z
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