Sabtu, 13 Februari 2021

トランプ氏に無罪評決 弾劾裁判が終結(写真=ロイター) - 日本経済新聞

トランプ前大統領は2回目の弾劾裁判で再び無罪評決となった=ロイター

【ワシントン=永沢毅】米連邦議会占拠事件を扇動したとして下院に弾劾訴追されたトランプ前大統領の弾劾裁判で上院(定数100)は13日、同氏に無罪評決を下した。野党・共和党の大半が無罪を主張し、有罪評決に必要な出席議員の3分の2に届かなかった。米史上4回目の弾劾裁判は決着した。

有罪支持が57票、無罪支持が43票だった。共和党から有罪の支持に回った造反は7人だった。退任した大統領を対象にした裁判は初めて。トランプ氏は2020年1~2月に続いて2回目の弾劾裁判となった。同氏は声明で「米国を再び偉大にする歴史的で愛国心に富む運動は始まったばかりだ」と無罪を歓迎し、復権に意欲を示した。

検察官役の民主党は13日、トランプ氏の弾劾に賛成した共和党の下院議員を証人として招致するよう要求し、いったんは可決した。共和党との調整でトランプ氏に不利となる同議員の証言を証拠として採用する代わりに招致は見送ることで合意した。民主、共和両党ともに裁判が長期化する展開を懸念したためだ。

この下院議員によると、占拠事件の当日、共和の下院トップのマッカーシー院内総務は暴徒に解散を指示するようトランプ氏に電話で要請。同氏は「彼ら(暴徒)はあなた以上に選挙結果を気に入らないようだ」などと述べ、指示を確約しなかったという。

弾劾裁判は9日に実質的な審理が始まり、12日までに双方の冒頭陳述と上院議員の質疑応答を終えた。共和党議員に造反の動きは広がりを欠いた。

両陣営は主に①トランプ氏の言動が占拠につながったか②退任後の大統領を裁判にかける合憲性――を巡って主張を繰り広げた。弾劾裁判の合憲性をめぐる9日の採決では賛成56、反対44で「合憲」との判断を示したが、共和党は所属議員50人のうち44人が反対に回った。

バイデン大統領は記者団に「共和党の友人たちが立ち上がることを強く願うのみだ」と期待を示していた。

民主党には上院で同氏への非難決議を採択する案もある。憲法は大統領や連邦議員の「無法な行為を罰する」ことができると定める。非難決議は選択肢の一つだが、法的効力があるわけではない。将来の公職就任の資格を剝奪することもできない。

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2021-02-13 20:49:40Z
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