8月は「日韓関係の岐路」とも言われる。
大きな争点としては、4日の「徴用工判決、日本への賠償命令効力発生」、15日の光復節(日本からの解放記念日のスピーチ)、23日のGSOMIA執行通告期限などがある。
4日にはこのうち、最初の「徴用工判決」が一つのヤマを迎えると見る日本メディアもある。日付が変わった瞬間に「韓国の裁判所からの徴用工への賠償命令が日本製鉄に伝達された」とみなされ、同社が有する韓国での財産(PSOCO=浦項製鉄株)の現金化が実行へと動く、というものだ。夕刊紙などは一面でこれを報じた。しかし韓国メディア側は実に静かだった。「現金化の場合は日本が強硬な反応に出る」という日本側の報道を伝えるのみだった。
韓国側には実際の「期限」は11日にあるという見方がある。日本(日本製鉄)側が控訴しなければ、すでに同社が所有するPOSCO株が、現金化できる決定が下される。さらに実際の現金化までは非上場の同社株の価格決定などにも時間がかかるとされている。いずれにせよ「次にアクションを取るのは日本側」という立場だろうか。
いっぽうで、韓国メディアは先月23日の「文在寅大統領の変化」を伝えた。日本に対して「感謝」「関係を重要視」という言葉を公の行事で発した、というのだ。
韓国政府スポークスマンが24日に行ったブリーフィングによると、23日にソウル市内の外交部(韓国外務省)庁舎内で行われた「海外同胞との画像(オンライン)歓談会」でのことだ。参加したナム・グァンピョ駐日対しにこう伝えたのだ。
「我々が日本から助けを得てきた点について感謝を伝えてほしい」
「我々政府は、日本との関係を非常に重要視している。関係発展のために大いなる努力をしている」
”過去の問題の解決は両国の未来のため”。筆者自身、こういった主旨の発言を取材で接した韓国の市民運動家、それも左派・右派双方から聞いてきた。市民運動出身でもある文大統領にどういう意図があったか。
文大統領はまた、この場で今年5月にインドで韓国の少女が白血病を発した際に、日本政府との協力下で無事に帰国できた点にも言及。新型コロナ感染拡大の状況下にあって、世界各地からの帰国便を日韓でシェアできている点を高く評価したという。
これらコメントを報じた「ヘラルド経済」は「ここまで日本に強硬なメッセージを発信してきた文大統領が”関係を重視”とまで言及するのは異例」と論じた。
対比の例として、次の2つのコメントを引用している。
3月1日の「3.1運動記念日(日本統治下での独立運動)」スピーチ。
「加害者である日本政府が”終わった”と言ってはならない」
「戦争時期にあった反人倫的人権犯罪行為を、終わったと言って蓋をかぶせることはしない」
また6月25日の朝鮮戦争70周年記念辞では「日本を迂回的に批判した」としている。
「我々の民族が戦争の痛みに処している時にむしろ戦争特需を受けた国もある。我々には朝鮮戦争後の経済再建は植民地支配を抜け出すことと同じくらいに厳しい道程だった」
このコメントについて同媒体は「日本との関わりが大きくはない朝鮮戦争の記念式典での発言は、文大統領の日本への不快な視角を反映したもの」という韓国国内の見方を示した。つまり「よっぽどのことだ」ということ。
そういったなかでの7月23日の「感謝」「重要な関係」の発言。「ヘラルド経済」は、「最悪の関係が続いている日本との外交関係を回復しようとするメッセージにも取れる」としている。
また同記事には、韓国側のいう「最悪の韓日関係の現状」には、日本側では大きくは報じられていない「G7の拡大参加国に韓国を入れるかどうか」「WTO事務総長選に韓国人が立候補した」という2点で日本が反対の立場を取る点も記されている。
文大統領は徴用工問題については「(自国の)司法の決定には介入せず」の立場を取る。先週末から1週間の休暇に入っていたが、3日は国内の集中豪雨により、休みを返上。状況の把握と指揮に当たった。大統領官邸は午前中に「この先の休暇をどうするかは未定」と発表した。
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2020-08-03 10:43:29Z
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