2020年08月27日22時52分
【ワシントン時事】中国軍は26日、大陸部から南シナ海に向けて中距離弾道ミサイル4発を発射した。米国防当局者が明らかにした。中国が「核心的利益」に位置付ける南シナ海領有権主張を否定し、経済・軍事両面で圧力を強める米政権に対する「警告」とみられる。ただ、米軍も南シナ海での活動を活発化させており、小さな計算違いが偶発的な軍事衝突に発展する恐れもある。発射について中国政府からの発表はない。
「他者を犠牲にし、自国の利益追求のためにルールに基づく秩序を覆そうとしている」。エスパー国防長官は26日、ハワイの政府系研究機関で講演。弾道ミサイル発射には言及しなかったものの、中国への対抗姿勢を鮮明にした。
米当局者によると、中国軍が発射したミサイルは西沙(英語名パラセル)諸島と海南島に挟まれた航行禁止海域に着弾した。「ミサイルの種類については現在分析中」としている。
一方、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は中国軍が26日午前、内陸部の青海省から「東風26」(推定射程4000キロ)、沿岸部の浙江省から「東風21D」(同1500キロ)を1発ずつ発射したと報じた。
いずれのミサイルも大型艦艇を攻撃できる能力があり、「空母キラー」と呼ばれる。中国軍筋は同紙の取材に「米軍が頻繁に軍用機や艦艇を南シナ海に派遣し、潜在的危機を高めていることに対する中国の返答だ」と警告した。
米政府は7月、中国の南シナ海領有権主張を「完全に違法」と非難。米軍も同月、南シナ海で空母2隻による演習を実施し、外交・軍事両面で圧力を強化した。一方、中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版は今月上旬、中国軍が東風26の発射訓練を開始したと報じていた。
中国は地域紛争時に米軍の介入を阻む「接近阻止・領域拒否(A2AD)」戦略を打ち出し、空母キラーを含むミサイル戦力を大幅に増強した。米軍はこれに対抗するため、日本などに地上発射型ミサイルを配備し、西太平洋での中国軍の活動に制約を加える構想を掲げている。
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2020-08-27 13:52:00Z
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