【ワシントン＝海谷道隆】１１月の米大統領選に向けて、共和党の大統領候補に正式指名されたドナルド・トランプ大統領（７４）は２７日夜（日本時間２８日午前）、ホワイトハウスで指名受諾演説に臨んだ。野党・民主党の大統領候補ジョー・バイデン前副大統領（７７）の政治手腕などを激しく攻撃し、対決姿勢を前面に打ち出す考えだ。
トランプ氏は演説で「この４年間に共に成し遂げた素晴らしい進展を誇りに思う。次の任期で、最高の経済を再び実現する」と宣言した。
トランプ陣営関係者によると、トランプ氏は演説でバイデン氏の対中政策や移民政策、エネルギー政策などを批判し、米国の雇用を失わせてきたと主張する意向という。バイデン氏の長い政治経験を攻撃材料として利用し、「我々は、この４年間を、バイデン氏が４７年（の政治経歴）のなかで引き起こした損害を元に戻すことに費やしてきた」と語った。
トランプ氏は、人種差別への抗議デモの広がりに伴う治安の悪化も争点化する構えだ。トランプ氏は演説に先立ち、ツイッターで「民主党やバイデンは党大会で、（抗議デモに乗じて騒乱を引き起こしている）無政府主義者や略奪者などに言及しなかった。彼らは犯罪をはびこらせる」と強調した。
トランプ氏は、新型コロナウイルスの感染拡大前までは米経済が好調だった点にも言及し、新型コロナの収束と経済再建に向けた道筋も提示する予定だ。
演説場所のホワイトハウスの南庭サウスローンには、支持者ら約１５００人も招待された。民主党からは、ホワイトハウスを選挙活動に利用すべきではないといった批判が出ている。
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2020-08-28 02:22:00Z
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