Minggu, 11 April 2021

火山灰、カリブ海のセントビンセント島を覆う(写真=ロイター) - 日本経済新聞

スフリエール火山から約8キロメートル離れたジョージタウンでは、火山灰で道路が覆われた(10日)=ロイター

【セントジョンズ(アンティグア・バーブーダ)=AFP時事】カリブ海の島国セントビンセント・グレナディーンで9日に始まった火山の噴火により、現場のセントビンセント島は10日、厚い灰に覆われた。巨大な灰の雲が東へ175キロ離れた隣国バルバドスに向かっている。

噴火したのは、セントビンセント島のスフリエール火山。噴火は夜になっても続いた。地元のニュースサイトは「朝起きたら11万人が暮らす私たちの島が雪景色になっていた。よく見たら火山灰だったが」と伝えている。

島北部にある火山とは反対側の南部にある首都キングスタウンの被害は比較的軽い。しかし、災害当局は「きつい硫黄の臭いが首都に向かってきている」と注意を促した。

大量の灰を吹き出すスフリエール火山(9日)=ロイター

ゴンザルベス首相は10日、米テレビに対し「途方もない対応を迫られている」と苦境を訴えた。各地で断水が発生、約3000人が避難所で一夜を明かした。火山灰で空路は閉ざされたが、ガイアナやベネズエラから支援物資を載せた船が出港したという。

一方、バルバドス市民に対しては「家から外に出ないでほしい」と呼び掛けが始まった。カリブ地域一帯の災害に対応する組織、カリブ災害緊急管理機関(CDEMA)は「火山灰を含んだ大量の噴煙が大気中を移動している」とバルバドスに警戒を求めている。

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