【モスクワ=小野田雄一】ロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏=収監中=の体調が悪化している。ナワリヌイ氏は刑務所内でハンガーストライキを行っていたが、血液検査の結果を見た複数の医師が「いつ死亡してもおかしくない」との見解を公表。これを受け、ナワリヌイ氏が主宰する団体は18日、釈放を求める全国デモを21日に行うと発表した。政権側は19日、ナワリヌイ氏の医療施設への搬送を決定したが釈放には応じない構えだ。
ナワリヌイ氏は2月、過去の事件をめぐり禁錮2年6月を言い渡され、モスクワから約100キロの刑務所に収監された。同氏は支援者を通じ、収監後の体調悪化で医薬品や医師の診療を求めたが、刑務所側が応じなかったため、3月末、待遇改善を求めてハンストに入ると明らかにした。
ナワリヌイ氏を支援する医師団のアシフミン医師は4月17日、フェイスブック上で、ナワリヌイ氏の親族から入手した15日付の同氏の血液検査結果について「血中カリウム濃度や尿酸値が非常に高く、腎臓病が進行している可能性がある」とし、いつ心不全が起きてもおかしくないとの見解を表明。医師団の別の医師も同じ見解を示した。
こうした中、ナワリヌイ氏の団体「汚職との戦い基金」は、同氏の釈放を求めるデモを全国で21日に行うと発表した。同団体をめぐっては、1月に行われた同氏拘束に抗議するデモを違法に組織したとして多数の幹部が拘束され、2月にデモの一時停止を表明。オンライン署名で参加予定者が50万人を突破すれば再びデモを行うとしていたが、ナワリヌイ氏の体調悪化を受け、46万人超の段階でのデモ実施に踏み切る。
一方、刑務当局は19日、ナワリヌイ氏を収監者用の医療施設に搬送することを決定。政権側には、ナワリヌイ氏が死亡して国内外からの非難がさらに強まる懸念や、デモの機先を制す思惑があるとみられる。
ただ露政権はナワリヌイ氏の収監について「一般的な司法手続きであり、政治的意図はない」としており、今後、同氏が例外的に釈放される可能性は低い。
実際、露検察当局は16日、ナワリヌイ氏の団体を、非合法手段で国家転覆を狙う「過激主義団体」に指定するよう裁判所に請求したと発表。指定されればあらゆる活動が摘発対象となり、団体自体が存続できなくなる可能性がある。
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2021-04-19 10:44:00Z
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