【北京=三塚聖平、ソウル=桜井紀雄】中国の王毅国務委員兼外相と韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相は3日、中国福建省アモイで会談し、北朝鮮の核問題などで解決に向けた協力を確認した。中国の習近平政権には、韓国を自国サイドに引き付け、バイデン米政権が同盟国と構築を進める対中包囲網を切り崩す狙いもありそうだ。 2月の外相就任後、鄭氏の外遊は初めて。韓国は従来、外相初の外遊先は米国だった。前例を破ってまで文在寅(ムン・ジェイン)大統領が新外相を訪中させた背景に、暗礁に乗り上げた南北対話の再開で中国側の協力を取り付けたい焦りが見え隠れする。 文氏は、米国で2日に開かれた日米韓協議にも、大統領府から高官を出席させた。米中でほぼ同時にバランスをとる思惑も読み取れる。一方、対中で連携を強化する日米との温度差が改めて浮き彫りになった。 王氏は鄭氏との3日の会談で「中韓は戦略的協力パートナーで、地域の平和と安定で同様の立場だ」と強調した。また「韓国とともに対話方式で朝鮮半島問題の政治的解決プロセスを進めていく」と表明した。 鄭氏は、中国の「一貫した支持」に謝意を示し、北朝鮮問題で積極的な役割を担い続けるよう求めた。 韓国は「クアッド」と呼ばれる日米豪印4カ国の枠組みと距離を置き、3月の米韓外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の共同声明でも中国の名指し批判は避けた。これに対して中国紙、新京報は「米国の圧力下でどちらか一方に付かない韓国外交の独立性、自主性を体現した」と評価する識者の見方を紹介した。 中国の有識者は「韓国がクアッドに加われば、東南アジア各国が雪崩を打って続く可能性がある。中国は韓国対応にかなり神経を使っている」と指摘する。 習政権は韓国を日米韓の3カ国連携で「最も弱い部分」(韓国メディア)とみて、狙い撃ちした形だ。 中国は会談場所に、台湾海峡を挟んで台湾の対岸にあり、かつ台湾の支配下にある離島、金門島と目と鼻の先のアモイを選んだ。 新型コロナウイルスを懸念し、北京での開催を避けたかった事情もある。だが韓国メディアは、米中対立の渦中にある台湾に近い場所で開催することで、バイデン政権を牽制(けんせい)する意図があるとの見方を伝えた。 外相会談場所で安易に同意した文政権の外交センスを危ぶむ声も出ている。 一方、中国の外交関係者は、北朝鮮に配慮して北から離れた場所を選んで会談した、と分析している。
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiSmh0dHBzOi8vbmV3cy55YWhvby5jby5qcC9hcnRpY2xlcy9jYmUyN2Q3NTE0MmU5NzJkOTUxMDg0ZThlYjc0NjAxMzhhMDRkMzIx0gEA?oc=5
2021-04-03 10:46:08Z
52783177747293
Tidak ada komentar:
Posting Komentar