【ワシントン=永沢毅】ブリンケン米国務長官と中国の外交トップ、楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員は19日、アラスカ州での2日間の協議を終えた。サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は「幅広い課題について厳しく、率直な話をした」と記者団に語った。ブリンケン氏は北朝鮮やイラン、アフガニスタン問題では「利益を共有する点がある」と述べた。
2日目の協議は現地時間19日午前(日本時間20日未明)に開き、ブリンケン氏は終了後に内容を記者団に説明した。複数の米メディアによると、新疆ウイグルやチベット、香港などの問題に関する懸念に中国側から「防御的な反応」があったと語った。
ピエール米大統領副報道官は19日、2日目の協議について大統領専用機内で記者団に「私たちが表で一貫して言っているのと同じメッセージを残りの時間を使って中国に説明していく」と語った。初日の中国側の態度に関して「国内の聴衆を意識して外交の場で大げさに振る舞うのはよくあることだ」と皮肉った。
米政府高官によると、米国は日本が重視する沖縄県・尖閣諸島周辺への中国公船の領海侵入も取り上げる方針だ。初日の18日は冒頭発言が1時間超に及び、報道陣を前に人権問題などで応酬を繰り広げる異例の展開となった。バイデン大統領はホワイトハウスで記者団に「国務長官をとても誇りに思う」とブリンケン氏の初日の対応を評価した。
中国は対米関係の安定をめざし、米中対立の緩和への糸口を探っている。ただ、楊氏は18日の協議でウイグルや台湾問題などを「内政干渉」だとして米国の要求を拒絶、黒人差別などを引き合いに米国の民主主義にこそ問題があると指摘した。中国共産党の創立100年など重要な政治イベントを前に、少なくとも表向きは米国に譲歩するような姿勢はみせられないと判断しているとみられる。
バイデン政権で米中高官による直接協議は初めてで、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相も同席した。
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2021-03-19 20:37:30Z
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