タイの寄生虫症研究センターは21日、長さ約18メートルのサナダムシが見つかったと発表した。タイで見つかったサナダムシとしては、記録がはっきりしている過去50年間で最長だという。
タイ東北部ノンカイ県の村々を回っていた研究センターの検査チームが20日、村人の男性(67)の便からサナダムシの一種「カギナシサナダ」の卵28個を検出した。男性に虫下しの薬を飲んでもらい、排泄(はいせつ)された個体の長さを測った。
カギナシサナダの中間宿主はウシで、その生肉を食べると人に寄生するという。東北部ではウシの生肉料理が人気で、男性も月1~2回食べていた。地元ではアリの卵に虫下しの効果があると信じられており、男性も定期的にアリの卵を食べ、薬を飲むことはなかったという。
研究センターは今回見つかったカギナシサナダをホルマリン漬けにし、寄生していた期間などを調べる予定だという。研究員は「野菜や魚などにも寄生虫がいるので、よく熱して食べてほしい」と呼びかけている。(バンコク=乗京真知)
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2021-03-22 12:32:59Z
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