【北京=西見由章】中国政府が尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖の東シナ海に設定していた休漁期間が日本時間16日午後1時に明けた。中国福建省最大の漁港、祥芝(しょうし)港では同日朝、停泊していた漁船約550隻が一斉に港を出た。漁船の多くは台湾海峡付近で操業する見通しだが、一部は尖閣沖に向かったとみられる。
中国公船は尖閣周辺で活動を活発化させており、休漁明けの中国漁船を動員して日本に圧力をかけようとするかが焦点だ。ただ対米関係の深刻な悪化を受けて、日本を引き寄せたい中国側の事情に変化はない。
中国当局は近年、個々の漁船が無断で尖閣に接近し、日本との摩擦を不用意に引き起こすことを警戒。祥芝港の漁業関係者らによると、当局は「敏感な海域」として尖閣沖や台湾近海での操業を規制し、接近を禁止する規制線も設定している。同港で出漁準備をしていた漁師の男性は「接近禁止の海域を示す地図もある。規制線を越えると当局が衛星測位システムで把握し、漁船に即刻立ち退くよう指導する」と話した。
一方、中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は17日、中国当局が漁船に対し尖閣諸島に近づかないよう指示しているとの報道について、「中国の釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)問題をめぐる立場は一貫して明確だ」とし、尖閣が中国のものだとする原則論を述べるにとどめた。
中国は、日本の実効支配打破に向けた動きも着々と進め、対日関係の改善と尖閣奪取という矛盾する“二兎”を追う。
中国海軍の張召忠(ちょう・しょうちゅう)少将は2013年、フィリピンが実効支配していた南シナ海のスカボロー礁を中国が奪った方法として「キャベツ戦略」を紹介。野菜の芯にあたる島の近くで漁船を操業させ、周囲を公船が巡回し、最も外側で海軍艦艇が守りを固める3層構造によって島を囲い込む手法を解説した。中国当局が尖閣奪取に向け、大量の漁船を動員する可能性は常にある。
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2020-08-17 11:44:00Z
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