【ニューデリー時事】インドのモディ首相は22日、首都ニューデリーで演説し、イスラム教徒を除く周辺国からの不法移民にインド国籍を与える国籍法改正に抗議が広がっている問題で「国会の決定を尊重すべきだ」と述べ、沈静化を呼び掛けた。
AFP通信によると、11日の改正案の国会通過後、抗議行動に絡む死者は25人に達した。
国籍法改正は、ヒンズー至上主義を掲げるモディ政権のイスラム教徒差別の一環と受け止められている。モディ氏は「国籍法改正でインド国民に影響は出ない。事態を誤った方向に導こうとしている者たちがいる」と主張し、13億人の国民の1割強を占めるイスラム教徒を抑圧する意図はないと釈明。「(宗教などの)多様性の中での結束がインドの特質だ」と強調した。
抗議行動は全国に拡大し、特に人口の2割近くをイスラム教徒が占める北部の最大州ウッタルプラデシュ州で激化。銃撃による死者が相次いでいる。民放NDTVは、地元警察幹部が「一発の銃弾も発射していない」と述べているのに対し、抗議の現場で警官が発砲する姿を捉えた動画が確認されたと報じた。
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2019-12-22 10:30:13Z
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