中国共産党は23日、第20期中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開き、最高指導部を構成する党政治局常務委員を選出した。習近平国家主席(69)は総書記に選ばれ、習氏を党のトップとする新たな最高指導部が発足。習指導部の異例の3期目が始まった。
中国共産党の総書記に3選された習氏は、報道陣に新体制を紹介した上で、「中国は世界がなければ発展できず、世界も中国を必要している」と強調した。
習氏はさらに、「改革開放へ40年以上たえまなく努力した末、我々は急速な経済発展と長期的な社会の安定という2つの奇跡を実現した」とも述べた。
最高指導部となる政治局常務委員は、習氏を含め7人。最高指導部と、最高指導部を含む政治局委員には、習氏と関係の近い顔ぶれがそろった。
前日には胡錦濤氏が途中退席
前日の22日には、第20回中国共産党大会が閉幕した。閉幕式では胡錦濤・前国家主席(79)が関係者に促され、腕をつかまれながら退席する場面があった。
習近平国家主席(69)の隣に着席していた胡前主席は、関係者に付き添われて会場を後にした。胡氏は弱々しく見えた。
2003年から2013年まで国家主席を務めた胡氏は、壇上で2人の関係者に声をかけられた。胡氏は席を立つと習氏に声をかけ、習氏はうなずき返した。胡氏は関係者に腕をつかまれ退出した。
BBCのスティーヴン・マクドネル中国特派員は、なぜ胡氏が途中退席したのか不明な中で、その映像に世界の注目が集まっていると指摘する。
この出来事について中国政府から公式の発表はない。
国営の新華社通信は胡氏が体調を崩していたと伝えた。胡氏を休ませるために関係者が付き添ったが、現在の体調は「大いに改善した」としている。
1週間におよぶ共産党大会では、習主席の「党の核心」としての地位と、政治思想の指導的地位を固める党規約の改正案が採択された。
党大会最終日、習氏を含む205人が今後5年間の政権を担う中央委員に選出され、習氏の異例の3期目続投が確実となった。
5年に1度の党大会は、中国建国の父・毛沢東氏以来最も強力な指導者として、習氏の地位を確固たるものにした。
習氏は現在、中国共産党総書記、中央軍事委員会主席、国家主席と、中国の3大最高権力者の地位に就いている。
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2022-10-23 06:22:30Z
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