Selasa, 06 September 2022

英トラス新首相は「カメレオン」の異名 - 産経ニュース

エリザベス・トラス氏=ロンドン(ゲッティ=共同)
エリザベス・トラス氏=ロンドン(ゲッティ=共同)

【ロンドン=板東和正】6日に英新首相に就任したトラス外相は政治的に激しく「変節」した経歴があり、「カメレオン」(英メディア)の異名を持つ。本人はサッチャー元首相を敬愛していると公言するが、「鉄の女」と呼ばれたサッチャー氏のように、経済復興や強腰の外交で名を残す指導者となれるのか。

トラス氏は1975年、数学者の父と看護師の母の間に生まれた。両親は左派の支持者でサッチャー政権(79~90年)の政策に批判的だった。トラス氏は両親の影響を受けて学生時代、中道左派の自由民主党に入党し、党大会で「君主制の廃止」などを訴えていた。

しかし、トラス氏はその後、保守党に転向。シンクタンクに勤務していた頃に新自由主義的な経済政策「サッチャリズム」を信奉し始めたとみられている。英メディアによると、2010年に保守党の下院議員に当選した際には両親から反発を受けたという。

トラス氏は議員になってからも変遷をたどった。16年の国民投票では欧州連合(EU)残留を支持したが、翌年に離脱派への転向を表明。トラス氏は当時メディアに「残留を支持したのは英経済への影響が心配だったからだが、(経済に打撃を与える)悲惨な予測は見当たらなくなった」と転向の理由を語っていた。

トラス氏は党首選で、記録的なインフレの対策として大幅減税による家計支援を掲げた。ただ、減税で消費が刺激されれば逆にインフレを加速させる恐れがあり、「公約の修正を迫られる可能性もある」(英経済専門家)と指摘される。

トラス氏の政治姿勢に対する評価は割れている。米CNNテレビはトラス氏に確固たる政治信念があるのかを疑問視する人がいると報じた。揺るがない「鉄の精神」で「英国病」と呼ばれた英国の経済再生に道筋をつけ、冷戦終結にも寄与したサッチャー氏とは「まるで異なる指導者」(英市民)だとの意見もある。一方で、ある保守党員は「国内外の政治状況が日々急速に変貌する中、トラス氏のような柔軟性が必要だ」との見解を示している。

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2022-09-06 12:41:23Z
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