【AFP=時事】米連邦大陪審は14日、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)の元チーフテストパイロットが、2度にわたる墜落事故を起こした737MAX型機の認証手続き過程で航空規制当局に不完全な情報を渡したとして起訴した。
起訴されたのはマーク・フォークナー(Mark Forkner)被告(49)で、737MAX型機の操縦訓練方針について、同社と米連邦航空局(FAA)の間の連絡責任者だった。
司法省は声明を出し737MAX型機の飛行操縦システムのうち自動失速防止システム(MCAS)と呼ばれる新装置について、同被告が「重大な誤りがあり、不正確で不完全な情報をFAAに提供した」としている。
MCASは2018年と19年に起きた墜落事故の原因になったとされている。飛行機の急降下を防ぐ装置だが、事故時には誤作動が起きた。
起訴状によるとフォークナー被告は16年、MCASに加えられた大幅な変更を認識していたが、その詳細をFAAに知らせないことを故意に選択した。そのためFAAはパイロット向けの訓練マニュアルにMCASを含めなかった。
ボーイングはFAAを欺いた責任をすでに認め、罰金など計25億ドル(約2800億円)超の支払いに同意している。また同社は従業員2人がFAAを欺いたことも認めている。
737MAX型機の墜落事故関連で起訴されたのはフォークナー被告が初めて。同型機は18年にインドネシアで、19年にエチオピアで事故を起こし、計346人が死亡した。
【翻訳編集】AFPBB News
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2021-10-15 05:09:00Z
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