【ローマ=塩原永久】バイデン米大統領は29日、マクロン仏大統領とローマで会談した。原子力潜水艦技術をオーストラリアへ供与する計画が対仏関係を悪化させて以降、米仏首脳の対面会談は初めて。バイデン氏は、フランスとの情報共有をめぐり「礼儀を欠いて行われた」と述べ、不手際を認めた。一方、中国の海洋進出を念頭にアジア太平洋地域での協力を確認するなど、関係修復をアピールした。
バイデン氏は会談冒頭、「われわれはまずいことをした」などと言及。米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」創設に際して、オーストラリアによる原潜導入計画を、事前にフランス側と情報共有しなかったのは問題があったとの認識を示した。
会談はバイデン氏がローマのフランス大使館に出向いて開催。マクロン氏を前に「(米国には)フランスに対する深い愛着と忠誠がある」と賛辞を贈った。
米仏共同声明によると両国は、新興技術や宇宙分野でも協力強化の取り組みを進めることで一致。軍備品貿易に関する「戦略対話」も創設する。フランスが対テロ作戦を続けるアフリカ・サハラ砂漠南部のサヘル地域では、米政府が「追加的」な支援を約束した。
また、米国はインド太平洋地域でフランスが果たしている役割を歓迎。「ルールに基づく国際秩序を支える」重要性を踏まえ、連携強化を目指すとした。名指しを避けつつも、南シナ海で一方的に人工島造設を進める中国を牽制(けんせい)した。
ただ、中国への対応をめぐっては、ルメール仏財務相が「米国は中国に対抗したがるが、欧州連合(EU)は関与したい」と述べるなど、対中包囲網を築きたいバイデン米政権とはなお、温度差がある。
米政権がアフガニスタンから米軍を一方的に撤収させた問題でも、欧州側に不信感を抱かせたとされる。バイデン氏はマクロン氏と今月22日にも電話会談しており、関係修復に腐心している様子がうかがえる。
また、バイデン氏は29日にイタリアのドラギ首相とも会談し、30、31日にローマで開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に向けた連携を確認した。
30日にはフランスやドイツ、英国と首脳会合を開いて、イラン核問題を議論する予定だ。
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2021-10-30 00:25:10Z
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