Rabu, 07 Oktober 2020

米副大統領候補、「有事」の資質で論戦へ - 日本経済新聞

【ワシントン=中村亮】米大統領選の副大統領候補によるテレビ討論会が7日夜(日本時間8日午前)、西部ユタ州で開かれる。トランプ大統領の新型コロナウイルス感染や民主党のバイデン前副大統領の年齢から、有事の際に大統領の代役を担う副大統領の資質に関心が高まる。世論調査でバイデン氏にリードを許すトランプ氏の選挙陣営は巻き返しの糸口をつかみたい考えだ。

テレビ討論会では共和党候補で現職のペンス副大統領と、民主党候補のカマラ・ハリス上院議員が論戦を繰り広げる。ユタ州ソルトレークシティーのユタ大学が会場になる。司会者は米紙USAトゥデーのワシントン支局長を務めるスーザン・ページ氏が担う。9つのテーマに関して10分ずつ議論する。テーマは6日時点で判明していない。

副大統領候補の討論会はこれまで注目度が高くなかったが、トランプ氏のコロナ感染で状況が一変した。大統領が職務を継続できなければ副大統領に大統領権限を委譲するからだ。バイデン氏が選挙に勝利すれば78歳で大統領に就く。就任時点で最高齢だ。不測の事態が起きればハリス氏が大統領職を担う。

ハーバード大のアリス・スチュワート研究員は米メディアへの寄稿で討論会に関し「副大統領ではなく、大統領としての資質や能力、気質を持ち合わせているかが問われる」と指摘した。9月末の大統領候補の討論会はトランプ氏が議論を相次いで遮断。両候補の政策の違いが分かりにくく、今回の討論会は有権者が投票先を決めるうえでの材料になる。

政策面ではハリス氏がトランプ政権のコロナ対応を厳しく追及する見通しだ。トランプ氏に加え、6日には同氏の側近であるスティーブン・ミラー大統領上級顧問の感染が判明した。ミラー氏の妻はペンス氏の報道官を務め、コロナがペンス氏の周辺に及びかねない。トランプ氏は「コロナを恐れるな」と脅威を軽視したとも受け取れる発言をしており、ペンス氏は説明を求められそうだ。

応酬はすでに激しい。ハリス氏側はコロナ感染防止策として、討論会の壇上でペンス氏との間に透明な仕切りを置き、口から飛び散るしぶきを遮断するよう求めた。科学重視を訴え、トランプ政権のコロナ対応の不適切さを印象づける狙いがある。米メディアによると、ペンス氏側は強く反対したが最終的に受け入れたもようだ。

ペンス氏はハリス氏を「急進左派」と印象づけたい考えだ。ハリス氏は急進左派が求める連邦最高裁判所の判事増員や国民皆保険制度に賛成していたが、最近は主張を曖昧にしている。左派色を強めるほど大統領選の勝敗のカギを握る無党派層の票を失うリスクがあるからだ。民主党の大統領指名争いで、バイデン氏が過去に人種差別的な行動をとったと批判したことについても、ペンス氏が蒸し返しそうだ。

トランプ陣営は討論会を反転攻勢の足がかりにしたい考えだ。米政治サイトのリアル・クリア・ポリティクスによると、南部フロリダや東部ペンシルベニアなど激戦6州での平均支持率はバイデン氏が49.2%とトランプ氏を4.4ポイント上回っている。

トランプ氏のコロナ感染で一時自粛していた対面での選挙集会をトランプ陣営は本格的に再開する。ペンス氏は8日、西部ネバダとアリゾナ両州を回り、トランプ氏の長男ジュニア氏らも同日にフロリダ州の2カ所で集会を開く。トランプ氏は感染を受けて2日に予定していたフロリダでの集会をキャンセルしており巻き返しを図る。トランプ氏本人も選挙活動の早期復帰を目指している。

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