28日、マクロン大統領は仏全土の外出制限を発表した=ロイター
【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領は28日、新型コロナウイルス対策として仏全土の外出制限を30日から少なくとも12月1日まで実施すると発表した。通勤などの必須の理由を除き、原則外出を禁じる。欧州で最悪のペースで感染者が増えており、今年の春に続いて2度目の外出制限に追い込まれた。
マクロン氏はテレビで「感染『第2波』はこれまでより多くの死者を出す可能性がある」と語った。外出理由として認めるのは通勤、通学、通院、買い物、軽い運動など。今春と同じように、理由を書いた申告書を持ち歩く必要がある。詳細は29日に発表する。
飲食店などは閉鎖し、会社員にはできるだけ在宅勤務をするよう求めた。失職状態に陥った人の給与を政府が肩代わりする制度は継続する。一方で格差が広がるとして学校は閉めず、高齢者施設の訪問は認める。
欧州各国との移動制限は設けないが、「欧州外との国境は閉鎖する」と表明した。外出制限は他にアイルランドやチェコでも実施している。
フランスは3~5月に厳しい外出制限を実施し、いったん感染拡大を抑えた。だが夏休みの人の移動などで再び広がり、直近では感染者数が1日当たり5万人以上に達する日もあった。マクロン氏は「実際は1日約10万人が感染している可能性がある」と語った。
仏政府は高齢者だけを対象にした外出制限も検討したが、感染拡大の防止に十分でないとみている。人口の5~6割が感染してウイルスの拡大が自然に止まる「集団免疫」を目指すと40万人の死者が出るとされ、仏政府はこの方針も見送った。
■ドイツ、飲食店・娯楽施設を閉鎖 コロナ対策で企業に補償も
【ベルリン=石川潤】ドイツのメルケル首相は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、11月2日から飲食店や娯楽施設などの営業を禁止すると発表した。企業や小売店、学校は閉鎖しないが、部分的な都市封鎖(ロックダウン)の領域に踏み込む。事態が切迫するなか、メルケル首相は「国民的な懸命の努力」を呼びかけた。
メルケル首相と各州首相が合意した。独ロベルト・コッホ研究所が28日公表した過去24時間の新規感染者数は約1万5000人で、感染に歯止めが掛からなくなっている。このままでは数週間以内に医療システムが限界を迎える可能性もある。
ドイツでは新規感染者の75%の感染ルートが分からない状況に陥っている。これまで感染者の多い地域を部分的に封鎖するなどの対策を取ってきたが、感染の広がりが勢いを増すなか、国全体でのより厳しい措置が必要になった。
11月2日から同月末までは人と人との接触を最小限に減らす。具体的には宅配などを除いてレストランやバー、居酒屋などの営業を禁じる。マッサージなどの身体的な接触があるサービスも営業できなくなる。
劇場や映画館、プールやフィットネススタジオなども閉鎖となる。サッカーなどのプロスポーツは無観客で開催される。公共の場所では2世帯、10人までしか集まれないようにする。
一時的な閉鎖を余儀なくされる企業や施設、個人事業主などには政府が補償を行う。従業員50人までの企業に対しては、前年同月の売上高の75%を支払うという。支援の総額は最大100億ユーロ(約1.2兆円)になると見込んでいる。
ドイツ政府は企業の生産活動などは継続できるようにして、経済への悪影響を最小限に抑えたい考えだ。2週間後に状況を点検し、その後の措置について議論する。
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2020-10-28 20:26:13Z
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