【ワシントン=淵上隆悠】米国のバイデン大統領は25日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と電話で会談した。ウクライナ侵略に参加するロシアの民間軍事会社「ワグネル」の反乱を巡る経緯や戦況に与える影響について協議した。ゼレンスキー氏は反転攻勢のため支援強化を求めたとみられ、バイデン氏は軍事・経済分野などで支援を続ける考えを改めて示した。
米ホワイトハウスの発表によると、両氏はウクライナ軍の反攻について意見交換し、「最近のロシアでの出来事」について話し合った。ゼレンスキー氏は会談後、「ロシアで起きている対立の経過について議論した。国際秩序が回復するまで、世界はロシアに圧力をかけなければならない」とツイッターで述べた。
ゼレンスキー氏は会談で、米国製戦闘機F16の供与に向けた「戦闘機連合」構築への協力に謝意を示し、両氏は長射程兵器の追加支援についても協議したという。
一方、複数の米メディアは24日、米情報当局がワグネル創設者エフゲニー・プリゴジン氏の反乱の兆候を事前に把握していたと報じた。米紙ニューヨーク・タイムズによると、反乱計画を把握した情報当局は21日に政府や軍の幹部に状況を報告した。関係者は米紙ワシントン・ポストに対し、「最近約2週間はプーチン氏が権力の座にとどまるのか、核兵器の管理が不安定にならないかに強い懸念があった」と語った。
米政府は、プーチン氏が反乱を西側諸国の陰謀だと主張するのを警戒し、沈黙を保ったとみられる。同紙によると、プーチン氏も反乱の24時間以上前に動きを把握したという。
ブリンケン米国務長官は25日、米NBCニュースのインタビューで、「反乱はプーチン氏の権威に向けた直接的な挑戦だ。ロシアの体面に亀裂が生じている」と述べた。
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2023-06-26 02:49:00Z
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