Sabtu, 03 Juni 2023

トルコ財務相にシムシェキ元副首相 経済政策転…(写真=ロイター) - 日本経済新聞

【イスタンブール=木寺もも子】5月の大統領選で続投を決めたトルコのエルドアン大統領は3日、財務相にシムシェキ元経済担当副首相を充てる人事を発表した。金融市場の評価が高く、エルドアン氏が掲げる特異な金融政策が修正されるかが注目される。

シムシェキ氏はロンドンやニューヨークの投資銀行で勤務した経験があり、2018年、政権を去るまでの副首相時代も市場との対話姿勢に定評があった。

経済成長を重視するエルドアン氏は「金利は悪の根源」と主張し、経済学の定石とは逆に物価の上昇局面でも利下げを強行した。リラは過去5年でドルに対して4分1以下の価値に下落し、5月には通貨防衛のための介入で中銀の純外貨準備高が約20年ぶりのマイナス圏に沈んだ。

エルドアン氏が選挙後、緩和重視の金融政策を転換するかは不明で、人事に注目が集まっていた。シムシェキ氏の登板は、政策金利の引き上げなど市場重視の伝統的な経済・金融政策への回帰を意味する可能性がある。

ただ、エルドアン氏は19〜21年に自らの意向に従わない中銀総裁を3度更迭したことがある。シムシェキ氏が市場を重視する考えだとしても、金利を下げたいエルドアン氏がどこまで我慢できるかは不明だ。

英ブルーベイ・アセット・マネジメントのティモシー・アッシュ氏はシムシェキ氏の就任が有力と報じられた際の顧客宛てメールで、市場は半信半疑だとしたうえで「在任期間と、彼にどれだけ経済政策の自由が与えられるか」が問題だと指摘した。

5月、大統領選とともに行われた議会選ではほぼ全閣僚が議員として立候補し、当選したため、兼職禁止の規定に基づいて内閣の顔ぶれが一新する。

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2023-06-03 22:18:04Z
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