【ニューヨーク=金子靖志】北大西洋で沈没したタイタニック号の見学ツアー中、潜水艇が消息を絶った事故を巡り、米沿岸警備隊の幹部は21日の記者会見で、前日に続いてカナダ軍機が海中で「異音を感知した」と明かした。何の音かや発生源は特定されていない。米国とカナダ当局は態勢を強化し、24時間態勢で捜索を続けている。
潜水艇には、英国の実業家やパキスタンの富豪ら5人が乗っているとみられる。緊急用の酸素は4日分で、22日朝(日本時間22日夕)頃には切れる見通しだ。
当局は、異音がした海域を中心に捜索範囲を2倍に広げ、捜索船も5隻から10隻に増やすという。複数の米メディアは「広大な海で異音の発生源を特定するのは、かなり難しい」との専門家の指摘を紹介している。
潜水艇は18日、カナダ東部ニューファンドランド島の南約640キロ・メートル地点で消息を絶った。全長6・7メートルでミニバンほどの広さの内部に簡易トイレが一つあるが、天井は低く、完全に立つことはできないという。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、2018年、潜水艇を所有するオーシャン・ゲート社のトップが、耐久性の検査実施を拒否したことなどから、海洋専門家ら30人以上が「懸念」を示していたという。
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2023-06-22 02:19:00Z
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