北朝鮮が18日に高角度のロフテッド軌道で発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の射程について、浜田靖一防衛相は通常軌道ならば米本土に届く1万5千キロ超との見方を示した。北朝鮮は日本列島を射程に収める中距離ミサイルを実戦配備しており、日本はすでに北の核ミサイルの直接的な脅威下にある。しかし、米本土に届く北のミサイルが配備されれば、日本はより危険な戦略環境に置かれることになる。
「北朝鮮の完全な非核化に向けて日米、日米韓で緊密に連携していかなければと思っている」
岸田文雄首相は訪問先のタイの首都バンコクで、記者団にこう述べた。この言葉を裏付けるように、日米韓3カ国はカナダ、オーストラリア、ニュージーランドも交えた6カ国の首脳級会合を開催。北朝鮮に「無用な挑発」をやめるよう求めた。
北朝鮮は今回の発射で、ICBM開発を着実に進めていることを示した。実戦配備のためには大気圏に再突入する技術など克服が必要な課題は残るが、米本土を核攻撃する能力を保有すれば、北朝鮮が「韓国や日本を攻撃しても、米国は自国民を犠牲にしてまで北朝鮮に報復しない」と誤解する恐れもある。
2010年には北朝鮮が韓国海軍の哨戒艦を撃沈し、離島を砲撃するなど死傷者を伴う攻撃を行っている。北朝鮮が「核抑止力」に自信を持てば、韓国や日本に対する通常兵器による攻撃の敷居が下がりかねない。
首相が日米韓の連携を強調するのは、北朝鮮の誤解を防ぐためでもある。ただ、言葉だけでは北朝鮮に伝わりにくい。
米空軍の爆撃機と航空自衛隊の戦闘機は5日、北朝鮮のミサイル発射に反応する形で九州北西の空域で編隊飛行を行ったが、より分かりやすい形で北朝鮮にメッセージを伝えるためだった。岸田政権が北朝鮮の国土を攻撃しうる打撃力(反撃能力)の保有を検討しているのも、その一環という側面もある。北朝鮮の挑発は結果として、日本の打撃力保有を後押ししている。(杉本康士)
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2022-11-18 11:06:52Z
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