2022年03月06日20時10分
【イスタンブール時事】ウクライナ各地でロシア軍による攻撃が続き、ロシア国防省は6日、南東部の要衝マリウポリの郊外で攻勢をかけ、一部を制圧したと訴えた。マリウポリでは5日、民間人退避のための「人道回廊」設置が失敗に終わり、6日も模索が続いた。ロシアに侵攻停止を呼び掛ける外交努力も続いているが、これまでのところ成果は出ていない。
情勢悪化が続く中、ウクライナから陸路で隣国ポーランドなどに逃れる難民は増加の一途をたどり、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、6日時点で150万人を超えた。
マリウポリをめぐっては5日、人道回廊での限定的停戦が発表されたが、その後も攻撃が続き、市当局は「ロシア軍は停戦を守らず、砲撃を続けている」と非難。ロシア側はウクライナが攻撃していると主張した。
ロシア国防省は6日、長距離精密兵器でウクライナ西部の空軍基地を攻撃し、破壊したと主張した。
侵攻を受け米欧が厳しい対ロ制裁に踏み切る中、制裁から距離を置く諸国による仲介努力が加速している。イスラエルのベネット首相は5日、モスクワを訪問し、プーチン大統領と3時間にわたって会談した。ウクライナへの攻撃停止を呼び掛けたとみられる。その後、ベルリンへ移動してドイツのショルツ首相と意見交換。ベネット氏は一連の会談の前後、ウクライナのゼレンスキー大統領とも3回にわたって電話で協議した。
また、トルコのメディアによると、エルドアン大統領は6日、プーチン氏と電話会談を行った。ただ、プーチン氏はウクライナの「非武装化」などを要求し続けており、外交努力の成果は見通せない。
一方、ロシアとウクライナによる停戦交渉の3回目協議は、週末に開催する方向で調整が進められていたが、ロシア代表団関係者によると、7日にずれ込む見通しとなった。
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2022-03-06 11:10:00Z
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