この「Storm Daniel」は、地中海を南へ進む過程で急速に発達しました。地中海東部の海水温はこの夏、過去最も高くなっていて、それにより雨のもととなる多量の水蒸気が再び供給されました。
それにより、「Storm Daniel」は「メディケーン (MEDIterranean hurriCANE;地中海のハリケーン)」の性質を帯びたと考えられます。これは台風のような熱帯低気圧の性質と、上空に寒気を伴う温帯低気圧の性質を兼ね備えたハイブリッド型のような低気圧のことです。9月から1月に発生しやすく、一年に数個程度発生すると言われています。
今回は地中海での暖かい空気と上空の冷たい空気の温度差も、発達の一因となりました。9月に入り、ヨーロッパでは上空の偏西風が大きく蛇行していて、フランスやイギリスでは暖かな空気が居座り、9月としては異例な暑さとなりました。その一方で、その東側にあたるイタリアやギリシャ、地中海東部にかけては、上空の寒気が流れ込んでいました。
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近年は地球温暖化の影響もあり、大雨や異常高温などの極端気象が世界では増加傾向にあります。気候が変わってきているこの時代、災害はいつ・どこで発生するかわかりません。それは日本においても例外ではなく、減災・防災に加えて、変わりゆく気候への対応・取り組みも進めていかなければなりません。
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2023-09-13 08:08:00Z
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