2022年07月10日07時25分
【ニューデリー時事】経済危機に直面しているスリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領が13日に辞任する意向を固めた。地元メディアなどが議会議長の話として9日、伝えた。ラジャパクサ氏の辞任を求めるデモ隊が同日、最大都市コロンボの大統領公邸を占拠。同氏はデモ開始前に公邸から避難していた。
事態を受け、複数の政党からの勧告を受け入れる形でウィクラマシンハ首相も辞意を表明。外貨不足で生活必需品の輸入が滞り、日々の生活に苦しむ国民の怒りが政権を打倒した形となった。
ロイター通信によると、議長は「13日での辞任は、権限を平和裏に移譲することを確実にするためだ」とし、「国民には法律の順守と平和の維持を求める」と述べた。
地元紙デーリー・ミラー(電子版)によれば、ラジャパクサ氏の辞任後は議会が新たな大統領を選ぶ間、議長が一時的に大統領に就く見込み。
9日、大統領公邸の周辺を数万人のデモ隊が取り囲み、内部になだれ込んだ。現地からの動画ではデモ隊が邸内のプールで泳いだりキッチンで食料をあさったりする様子も撮影されていた。ロイター通信は警官を含め約40人が負傷したと伝えている。
スリランカでは3月中旬ごろから抗議デモが頻発。5月にはデモ隊と政権支持者らが衝突し、死者も出た。大統領の兄で、政権の最高実力者と目されていたマヒンダ・ラジャパクサ氏は同月首相を辞任した。経済危機克服を目指し後任の首相となったウィクラマシンハ氏は今月5日、国の「破産」を宣言した。
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2022-07-09 22:25:00Z
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