Senin, 25 Juli 2022

ミャンマー国軍、スーチー氏側近ら4人に死刑執行 - 産経ニュース

【シンガポール=森浩】クーデターで実権を握ったミャンマー国軍は25日、アウンサンスーチー氏=拘束中=が率いた国民民主連盟(NLD)の元議員や民主活動家ら4人の死刑が執行されたと発表した。ミャンマーでの政治犯の死刑執行は1976年以降で初めて。国内外からは死刑を執行しないよう求める声が相次いでいたが、国軍は強行した。反発拡大は必至で、政情の混乱が深まりそうだ。

死刑が執行されたのは、ピョーゼヤートー元下院議員と民主活動家のチョーミンユ氏ら。国軍の影響下にある軍事法廷が1月、民主派がつくった挙国一致政府(NUG)に協力して「テロ行為」に関与したとして、2人に死刑判決を言い渡していた。別の2人は、国軍の協力者とされた女性に対する殺人罪で死刑判決を受けていた。

ピョーゼヤートー氏は元歌手で下院議員を務め、スーチー氏の側近の一人として知られた。チョーミンユ氏は1988年の民主化運動を率いた学生リーダーの一人で、繰り返し投獄されながら民主化運動を指揮した。死刑の詳細は明らかになっていないが、23日に執行されたとの情報がある。

ピョーゼヤートー氏らへの死刑判決をめぐっては、国軍の設置した最高意思決定機関「国家統治評議会」が6月、執行を承認したことを明らかにし、報道官は「法の支配を強化するために執行が必要だ」と述べていた。民主派弾圧の意図が明白なため、今年の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国であるカンボジアのフン・セン首相や米国務省のプライス報道官らが執行の中止を求めていた。

死刑執行を受け、NUG報道官は「国際社会は残虐行為を罰する必要がある」と非難する声明を発表した。国連人権理事会でミャンマー問題を担当するアンドルーズ特別報告者は執行について、国際社会が国軍への圧力を強化する「転機となる」との見方を示した。

人権団体によると昨年2月のクーデター後、ミャンマーでは民主活動家ら117人が死刑判決を受けている。国軍は6月にスーチー氏を収監するなど民主派弾圧の手を緩めていない一方、民主派がつくる自衛組織「国民防衛隊(PDF)」は少数民族武装勢力と連携して武装抵抗を継続している。死刑執行を受けて交流サイト(SNS)上では抵抗拡大が呼びかけられており、戦闘は激化する可能性がある。

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2022-07-25 11:11:34Z
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