Sabtu, 27 November 2021

イギリス、ドイツでもオミクロン株感染 マスク義務化など規制強化 [新型コロナウイルス] - 朝日新聞デジタル

 英政府は27日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者2人が国内で確認された、と明らかにした。これを受け、政府はイングランドの公共交通機関でのマスク着用の義務化などの規制強化を決めた。海外からの全渡航者にはPCR検査で陰性が出るまでの自主隔離が義務づけられる。

 感染者2人はアフリカ南部への渡航と何らかの関連があるといい、2人とその全同居人は自主隔離に入った。2人との濃厚接触者の追跡調査も行われている。

 ジョンソン首相は会見で「オミクロンは非常に急速に広がり、ワクチンを2度接種した人の間でも感染する可能性があることが判明した。広範囲な変異が起きて従来のウイルスとは大きく異なっているため、時間の経過とともにワクチンの効果が、少なくとも部分的に低下する可能性がある」と警戒心をあらわにした。

 英国では7月、人口の8割超を占めるイングランドロックダウンの法的規制をほぼ解除した。以降1日の新規感染が3万~5万人と高止まりする中でも規制復活に慎重だったが、新たな変異株の拡大が国内でも確認されたことで規制の強化を決めた。

 海外からの全渡航者は来週以降、入国から2日後までにPCR検査を受け、陰性の結果が出るまでの自主隔離が義務づけられる。オミクロンの感染が疑われる人との接触者は、ワクチンの接種状況にかかわらず、10日間の自主隔離が義務づけられる。

 イングランドの公共交通機関や店舗内でのマスク着用の義務化も、来週から復活する。ただしレストランやパブなどの飲食店は例外となる。ジョンソン氏は今回の規制を「暫定的かつ予防的な措置」と強調。今後3週間で変異株の分析を進め、感染状況も見極めて、規制内容を再考する。(ロンドン=金成隆一)

 ドイツ南部バイエルン州の保健当局は27日、2人から新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が確認されたと発表した。2人は24日、南アフリカからミュンヘン空港に到着。PCR検査で陽性が確認され、自宅で隔離されているという。

 中部ヘッセン州でも同日、南アフリカからの帰国者の中に新たな変異株感染の疑いがある人がいることがわかり、遺伝子解析の最終結果を待っているという。

 ドイツ新型コロナの新規感染者が1日6万~7万人となる日が続くなど、感染状況が悪化。新たな変異株が追い打ちをかけかねず、南アフリカや近隣諸国からの渡航制限を実施した。

 バイエルン州のゼーダー州首相はDPA通信に「多くの人が考えている以上に深刻だ。この変異株が新たな脅威となる可能性がある」と語った。

 ドイツは政権移行期にあるが、予防接種の義務化や行動制限の強化など、早急な対処を求める声が上がっている。近くメルケル氏から首相を引き継ぐ見通しのショルツ財務相は27日のツイッターに「必要なことは何でもする」と投稿した。(ベルリン=野島淳

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2021-11-27 23:34:13Z
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