大事だが怖い「人民」
歴史決議の全文はまだ公表されていないが、6中全会のコミュニケでは、習主席の賞賛だけでなく、習近平指導部の下で中国が脱貧困を成し遂げ、反腐敗闘争に完全「勝利」したなどとして、その功績を強調している。 経済成長が進む一方、貧富の格差なども深刻になっているため、庶民の不満に対処することも喫緊の課題のひとつだからだ。 「習主席にとって一番大事なのは人民。最も恐れているのも人民だ」(駐中国日本大使館幹部)との指摘があるように、習主席は国民からの支持を最大の拠り所にしているとされる。 大手IT企業への圧力、芸能界や教育分野に及ぶ様々な規制強化も富裕層から富を搾取し貧困層に分配するという発想であり、そこには広く国民の支持を得ようとする習主席の意図が透けて見える。 その行き着く先が習主席が掲げる「共同富裕」だ。 逆に言えば、今の中国が「共同富裕」とはほど遠い状況にあるからこそ、金持ちを叩く形でこうした規制が実施されているとも言える。 中国では、国民は日本のように選挙で意思を示す機会もなく、政府は世論調査などで国民の意識を探ることも出来ない。中国共産党の正当性は絶対だからだ。見えない民意を探りながらの政権運営は、いくら順調でも常に不安が付きまとうだろう。習主席に対する国民の支持が離れれば共産党統治の正当性は揺らぎ、その不満を和らげる手段もほとんどない。 外国に強硬な姿勢を示す「戦狼外交」も、国内のガス抜きをするには海外に批判の矛先を向けるしかないからだ、と指摘する関係者は多い。
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2021-11-12 09:01:37Z
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