【北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は28日、天津市でアフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンの幹部と会談し、アフガニスタン和平などについて意見交換を行った。中国外務省の発表によると、王氏はタリバンに対し、「アフガンで決定的な力を持つ軍事、政治勢力だ」と強調した。
王氏は、タリバンについて「アフガンの和平、和解、復興プロセスで、重要な役割を発揮することが見込まれる」と述べた。中国は、アフガン政府とタリバンの双方と関係を保っており、米軍撤収完了後のアフガン安定化に向けて影響力を示す考えとみられる。
中国側は、アフガンと国境を接する新疆ウイグル自治区の独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)の動きに神経をとがらせている。王氏は会談で、ETIMについて「中国の国家安全、領土保全の直接的な脅威だ」と主張。その上で、タリバン側に対し「ETIMなど一切のテロリスト組織と徹底的に一線を画することを望む」と求めた。タリバンへの支援姿勢を示すと同時に、ETIMとの関係を完全に断つようにくぎを刺した形だ。
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2021-07-28 11:06:50Z
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