Minggu, 04 Oktober 2020

トランプ氏症状、深まる疑問 政権の説明に食い違い - 日本経済新聞

入院先の軍施設で執務にあたるトランプ大統領=ホワイトハウス提供

入院先の軍施設で執務にあたるトランプ大統領=ホワイトハウス提供

【ワシントン=永沢毅】新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領は3日、症状が回復してきたとして健在ぶりをアピールした。ただ、病状やいつ罹患(りかん)したかなどについて政権側の説明には食い違いがあり、疑問は深まる。病状を巡る混乱は迫る大統領選へのトランプ氏の焦りを映す。

「トランプ大統領はウォルター・リード軍医療センターで執務にあたっている」。ホワイトハウスは3日夜、トランプ氏が入院先の軍施設でネクタイを外し、白いワイシャツ姿などで執務を継続している写真をわざわざ公開した。主治医のショーン・コンリー氏も同日夜の声明で「大統領は午後のほとんどを執務にあて、困難もなく病室を動き回っていた」と説明した。

回復ぶりを強調するのは、この日の昼ごろにメドウズ大統領首席補佐官が「完全な回復に向けた明確な軌道には乗っていない」「これまでの24時間は極めて深刻だった」などと記者団に漏らしたためだ。病状が予想以上に深刻ではという臆測を招く結果となり、トランプ氏は激怒したという。

メドウズ氏の発言は、直前のコンリー氏ら医師団の記者会見とも矛盾をきたした。医師団はトランプ氏の症状に関して「とても元気だ。回復ぶりをとても喜ばしく思う」と繰り返し楽観的な見方を強調し、メドウズ氏の見解とは対照的だった。

米メディアによると、トランプ氏は入院前の2日にホワイトハウスで酸素吸入を実施していたという。酸素吸入を必要とするのは、一般に軽症、中等症、重症のうち中等症以上の患者とされる。医師団は会見で酸素吸入の有無に関して明言を避けただけに、疑念に拍車をかけた。

いつ新型コロナと診断されたかに関しても情報が錯綜(さくそう)する。医師団は会見で、トランプ氏が新型コロナと診断されてから「72時間」と発言した。事実なら9月30日時点ですでに陽性反応があったことになる。トランプ氏がツイッターで1日夜から2日未明にかけて検査の実施と陽性反応があったのを公表したのよりも1日以上前になる。

「言い間違えだった」。医師団は後に、診断時期は1日夜だったと修正する声明を出した。トランプ氏は1日に東部ニュージャージー州の選挙関連のイベントに出席していた。罹患時期が9月30日であれば、コロナを隠して選挙活動を優先したとの批判を招きかねない。

CNNによると、トランプ氏は2日夕に軍の医療施設に向かう直前まで入院を渋っていたとされる。病状をできるだけ軽く公表したいトランプ氏ににじむのは投開票まで1カ月を切った大統領選への危機感だ。

「ホワイトハウスにとどまりたくなかった。そういう選択肢もあったが、それはできない。問題に立ち向かわなくてはならない」。3日夕に投稿したビデオメッセージではこう強調した。

感染症に負けない強いリーダー像を印象づけようとした。だが、かねて批判されている大規模な選挙集会やクラスター(感染者集団)の発生源となったホワイトハウスでのイベント開催への釈明ともとれる。

民主党候補のバイデン前副大統領にリードを許す状況は変わらない。米紙ニューヨーク・タイムズは3日、南部フロリダ、東部ペンシルベニアの両州でバイデン氏がそれぞれ5ポイント、7ポイント差で優位との世論調査の結果を発表した。9月29日の第1回テレビ討論会でのトランプ氏の言動も影響したとの見方がある。

「私は戻らなければいけない。米国を再び偉大にする仕事がまだ残っている」。ビデオメッセージでこう力説したトランプ氏の表情はいつもよりも弱々しげに映る。残された時間は刻一刻と少なくなりつつある。

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2020-10-04 06:10:00Z
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