Rabu, 29 April 2020

【社説】「コロナ模範国」の面目つぶした利川火災惨事 - 朝鮮日報

 29日、京畿道利川市内にある物流倉庫新築工事現場で火災が発生して38人が死亡(同日午後9時現在)、10人が負傷するという大惨事が発生した。行方不明者もいる。同日午後1時30分ごろ、物流倉庫の地下2階から出火したと推定される火災は、瞬く間に地上4階建ての建物の上の方に広がっていったという。有毒ガスが建物全体に広がり、人命被害が大きくなった。

 今回の火災は、2008年1月に40人、同年12月に6人の命を奪った利川市内の倉庫火災と全く同じように見える。当時のこの2回の火災は、地下1階で作業員が溶接作業をしていた際、可燃性資材に火が移って発生した。今回も工事中だった地下で出火し、瞬く間に火が広がって大惨事になった。物流倉庫は普通、ウレタンフォームや発泡スチロールの両面に薄い金属板をはる「サンドイッチパネル」を壁材として使う。この壁材は安価で断熱効果が高いが、火がつきやすく一度燃えるとシアンガス・硫化水素・塩化水素など数十種の有毒ガスを出すため、大惨事につながりやすい。2017年12月に29人が死亡した堤川スポーツセンター火災(忠清北道)、同年2月に4人が死亡、48人が負傷をした華城複合商業施設・集合住宅ビル火災(京畿道)なども低い安全意識や不注意により発生した火災だ。似たような環境、似たような場所で、似たような惨事が相次ぐということは、その社会の安全システムがきちんと作動していない証拠だ。新型コロナウイルス問題にどんなにうまく対応したとしても、低い安全意識や不注意などの慢性的な問題を解決しなくては「安全模範国」になることはできない。

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2020-04-29 23:22:00Z
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