北朝鮮の朝鮮中央通信は、金正恩党委員長の「重体説」や「死亡説」が騒がれている最中の25日、日本に対して「軍事的狂気が、無謀な域へ突っ走っている」と非難する論評を配信した。
陸上自衛隊は5日、沖縄県の宮古島駐屯地で地対空・地対艦ミサイル部隊の発足を記念する式典を開き、本格的に活動を始めた。論評はこれに対して、「日々露骨になる日本軍国主義者の再侵略狂気の明確な発露である」との非難を浴びせたのだ。
北朝鮮はこのところ、日本や韓国の軍備増強にナーバスになっている。核武装はしたものの、通常戦力では圧倒的な差を付けられているのだから無理もない。特に、日本に対する警戒心は相当に強い。朝鮮中央通信は20日にも、日本は「特別に警戒すべき戦争勢力」であるとする論評を配信した。
(参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は)
北朝鮮にとって、核弾頭を搭載した弾道ミサイルこそは防衛力の要だが、これは政治的な道具でもある。金正恩氏の政治的な悲願は、米国との関係改善だ。仮に、米国との対話が進展すれば、その対価として非核化を進めなければならない。しかしそれは、軍事的な弱体化を招く。
政治的利益と軍事的利益を簡単に両立させられない、苦しい状況にあるのだ。
金正恩氏はだからこそ、日本や韓国の軍備増強を黙ってみていられないのだ。それでも韓国に対しては、けん制する術がある。対北融和を望む文在寅政権に対し、「ステルス機などの先端装備を導入するなら対話に応じない」と揺さぶりをかけているのだ。
しかし日本に対しては、なかなかそのような「ネタ」がない。だからこそ、新型コロナウイルスの脅威が迫ろうが最高指導者の生命の危機が騒がれようが、折に触れて日本を非難するのだ。
しかし日本も、新型コロナウイルス対策で財政的な疲弊が相当に進むと思われる。それが軍備増強にどれほど影響するかは、今のところ未知数だ。
ただ、こうした状況で相手に心理戦をしかけるのは、北朝鮮が得意とするところだ。たとえば、新型コロナウイルス対策での財政的疲弊を機会ととらえて日本に対話を持ち掛け、自国の脅威度を下げる演出をすることで、日本の防衛政策に介入しようとするのだ。
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2020-04-26 20:00:48Z
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